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遅刻と当番


 漫才師和牛が遅刻で解散する。
 SNSにメンバーそれぞれのメッセージが載って、色んな意見が飛び交っている。視聴者も関係者も漫才師達も、いろいろ書いている。
 そのメッセージに、相方が遅刻して感情を抑えられなくなったとあった。その気持ちは分かる。でも大人がそう思ったとき、公にそれを言うのはおかしいように思う。相手にもこれからの社会生活があるし、反省してそれを克服していくだろうし、「遅刻」という原因を書かなくても良いと思った。
 ある日、配信だけど見ている寄席に、出番を忘れてこない芸人がいた。そのことに会主が「いいんやけど」と言いながら哀しそうな顔をしていた。怒っても仕方ないと思ったのだろうし、そうだろうなと私もお思う。遅刻は重大なミスだし、信頼を損なうことになる。
 その芸人は、所属するコミュニティの「当番」をしていないらしい。それは私には全く関係ないのだけど、当番をちゃんとしている芸人が、許しがたいと言っている。そして、客もそれを知って欲しいと言った。でも逆に、遅刻は許してやれと言った。
 綺麗に感覚が真逆で、おかしいことだなあと思った。

 結局、私はそんなに感覚が違おうとも、芸が面白かったらその芸人も見るし、当番していなくても出番がある芸人の芸も見る。ただ遅刻したら見られないので残念だな。

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