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超短:一周忌で


お寺から法事の時期だよと連絡があった。姑の一周忌は長男である夫が仕切らざるをえないのだけど、式場との打ち合わせはうるさく言って夫にさせたものの、もちろん嫌々で或る。その他の準備、お金の工面は結局嫁である私がした。姑は天寿を全うしたと言えるねんれいだったし、実は夫の実の母親ではない。悲しさというものはあまりないのだ。姑の実の娘である夫の妹に連絡したが、体調が悪いので行かないとのこと。姑との良い思い出は何もない私だが、姑が長命だったこと以外は、あまり幸せだったとは思えない。生前いびった嫁だけが、死後に思い出している。それが冥福ならそれもいい。

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