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書を観る

知り合いの友達の方が書家さんだった。個展を開いているということで私は銀座の画廊へ足を運んだ。
展示数は10点ほど、隅々まで観察し3周ほど回った時にはもう終演の時間になってしまった。
あれほど真剣に一つの対象と間近で向き合ったのは久しぶりだ。帰り道には目の疲労が感じられたくらい。

何故こんなにも魅力的に私の眼に映ったのだろうか。
勿論書家さんの腕の良さったらそれは素晴らしいものであるが、どこに惹かれたんだろう。
彼女の書を見ていると不思議と筆を滑らせている映像が頭の中に写し出され、あたかもリアルタイムで見ているような気分になる。無意識のうちに惹き込まれてしまう。

静止しているはずなのに感じる躍動感。この矛盾が私の眼を惹いたんだ。

鍛錬とは感動を与える、そう思った。

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