[詩]短詩
右にも左にも閃きは落ちていない
遅い夜明けがせめてもの救い
視界は天井へ 縦横切替わる空欄
気づくと小一時間過ぎていた
月をも統べようとする感情
反対に有限を知る短針の位置
徐々に長くなっていく睡眠時間
二ヶ月前の寝起きの怠さを思い出す
嘘を交えた所為で後ろめたくなった連絡先
猶予にかまけて叱責に狼狽える
増減について斯々然々
三回回って吠える事への抵抗感の無さ
暗い報せと穿つ快音が均衡を保つ
刹那に口を開きっぱなしの鯉
頭頂から足裏まで意識を込めて文字を編む
早い日の入りの何処に希望を見出すのか