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雑談は無駄なもの。私はずっとそう思っていました。「最高の雑談力」

そんな私がなぜこの本を?

最近リモートワークの時間が多くなった人も多いのではないでしょうか?
リモートワークでは、自分のタスクに集中できる時間を多く持てるようになりますが、代わりに同僚と雑談をする時間が極端に減ります。
雑談がなくなってみて初めて、人と協力して仕事を進めるのが難しいと感じるようになりました。また仕事での充実感が減ったとも感じようになりました。
こんな状況で、私は初めて雑談力の必要を感じ、この本を手にとりました。

なぜ雑談が必要?

効率性を重視する人、目的意識が高い人ほど、雑談を無駄なものと思って軽視している人は多いのではないでしょうか?
私の場合、話は目的を持ってされるものと思っていました。そのため、明確な目的もなく話をするという雑談の概念そのものがよく理解出来ていませんでした。

しかし、最近私はこう感じています。
人とは雑談を通して人との繋がりを感じ、充実感を得るのではないかと。
確かに、仕事で責任や役割を果たすなど、目的の達成によって人は充実感を得ます。目的達成のために、人と協力しコミュニケーションを取ります。しかし、雑談はそれだけでは得られない、人との繋がりと充実感をもたらし、人生に厚みをもたらすものではないかと思います。

雑談は人間が得意な高度な能力だった?


この本によると、AI(人工知能)は雑談が苦手のようです。
明確な目的もなく、正解もなく、話の展開が予想できない雑談、論理的なAIには苦手なのでしょう。
そもそもAIは何かの目的を果たすために活動するものだと思いますので、会話そのものを楽しむ雑談に意味を感じないのかも知れませんね。
雑談をするとは、その場の話の展開に対応する高度な能力のようです。

この本はどんなひとに、どういうときにお勧め?

多様性が広く認められるいま、どんな人とも使える汎用的なコミュニケーション力と高めたい人に。
外出自粛、リモートワークでコミュニケーションが減っていることに不安を感じている人に。
デジタル、AIが広がるなかで、人間に比較優位がある能力で活躍したい人に。

この本で押さえておきたいポイント。

雑談の苦手を克服するポイント

雑談はどんな展開になるか予測出来ず、最終的な正解もないアドリブの世界です。雑談が苦手な人はそのアドリブが苦手な人のようです。
そんな人がこの苦手を克服するコツは、「今ここ」を楽しむ心構えと、相手をリスペクトする心構えを持つこと
また雑談するのに、話し上手である必要も、面白い話をする必要もないということを認識すること。

雑談を身につけるポイント

それは「質問する」ことと「相手の話をまとめる」こと。
雑談のネタは、自分の過去の体験や経験を思い出す「内部検索」と、インターネットなどで外部の情報にアンテナ張る「外部検索」の両方を活用する。
そして低めのハードルからでも、新たな雑談に挑戦し場数を踏んでいくこと。
脳には確実すぎるのも、不確実すぎるのも良くないとのこと。
確実なものは安心でストレスはないが、そこには新たな成長も発見もなく面白くない。
不確実なものは不安でストレスになるが、そこには新たな成長や発見があり面白い。
雑談への挑戦も、このバランスを大事にして場数を踏んでいく。

ダメな雑談のポイント

ダメ出しをする、白黒をつける、気の合う人とだけ話す。

雑談を楽しくするポイント

自分の独自の視点持って話し、相手の独自の視点を楽しむこと。
また相手を楽しませることで自分も楽しむこと。雑談には相手を楽しませようとする利他性が必要のようです。

評価

衝撃を受けた  :★★★☆☆
役立った    :★★★☆☆
読み易かった  :★★★★☆
また読み返したい:★★★☆☆

読書メモ

雑談は現代に必要な能力
・グローバル化・多様化した世界
・AI化が進む世界。チューリングテスト
 会話は高度な技術の積み重ね。シンギュラリティ

雑談とはどんなもの?雑談の紹介
・集中力オンオフ、真剣勝負
・視点の重要性
・相手を喜ばせるもの
・5つのないの性質 予測できない、再現できない、正解がない、準備できない根回しがない、背伸びできない

雑談のメリット
・5つの誤解 話し上手でないといけない、面白くなければならない、時間を無駄にしている、知らない人と打ち解けられない、沈黙が怖い
・5つのメリット さりげなく大事な事が伝えられる、いい情報が入ってくる、共感を生む、自分を発見できる、相手の意外な一面を知る

雑談の苦手を克服する
・アドリブに弱い事が原因
・心構え 相手をリスペクトする、いまここを楽しむ
・場数を踏む ドーパミン力を借りる
・小さな成功体験を積み重ねる
・マネする ミラーニューロン

悪い雑談
・6つの悪い雑談 ダメ出しをする、白黒をつける、思ったことをそのまま口にする、気に合う人とだけ話す、自慢話をする、悪口をいう

雑談力を身につける方法
・肩書き・記号に拘らず話してみる、質問する、相手の話をまとめる、カミングアウトする、さりげなくほめる、共通知人話をする
・雑談ネタは、内部検索、外部検索で見つける

雑談ビジネスへの活かし方や例
・忖度の達人、相手と共感する回路を作る、相手を理解して期待に応える
・リラックスした環境でデフォルトモードネットワークを働かせる。
・知らないひとに理解してもらえるように、興味を持ってもらえるように話す。情報格差を埋める。

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