フェイクはメソポタミア文明から~
天網恢々疎にして漏らさず、「悪事を行えば、天罰を逃れることはできない」という意味です。 老子の言葉が元になっているそうです。 天網は「悪人や悪事を逃がさないように 天が張り巡らした網」という意味です。 恢々は「大きく包み込む」 Google准教授
さてさて、今朝の5日は、気象大荒れ予報~、でしたから準備万端仕事は休み、という段取りで自宅待機してますが、今のところ、空模様が黒いのが気になりますが雪もなく、平穏のような気がします。
しかし、その甘さが命取り、ということはよく在って、山岳遭難も、そんな気象の読みの甘さで命を落したりしますので、注意が必要です。
それとよく似た形態の話で詐欺とかフェイクとか、心理的にあざむく、また個人的精神論上の錯覚とか病理の認知症とか、様々な要素が含まれますが、一言で云ったら、相手と意思が合わな、ということです。
それを巧みに利用したのが詐欺の手口ですが、詐欺罪は基本的に被害者側の瑕疵が責められる場合が多く、裁判でも立証するのが難しい。
その昔日本バブル、真っただ中の時代、ゴルフ場がタケノコのように造成されました。手つかず奥地山林を開発して広大な面積の有効土地をつくるのですから、県市町村にとっては税収アップのドル箱でしたから、産めよ増やせで、法律規制はありましたが、馬耳東風の業者が戦車のような多数重機で、あっという間にゴルフ場をつくりました。
■それを誰が買うか、また誰が売るかといったら一種の国策でしたから、地方銀行が日銀と結託して、キツネとタヌキに資金を預かり受けて、引く手あまたの町の「商店主」に「うまい話がありますよ」と、その紙幣(勿論日本銀行券印入り)束を、法定利息もしっかり明記して貸し付けた。
その借りた紙幣は、右から左のゴルフ場会員権(預託金)として、さらに自転車操業的に、同系列ゴルフ場を次々に作った。(そうしないと現金が手元にないし、預託金は償還年には返却契約。結果的に預託金は次の造成に使ってしまい現金がなく償還できない。最後のババ抜き自作自演に嵌って会社倒産。)
これは隠れ蓑国策でしたから詐欺とはいわない。いい気になって買った町の商店主人、ゴルフ会員権(実質預託金という形式)は、のちにバブル崩壊で、それは紙屑同然となって、手元に残った。
「そんな話は訊いてない」と裁判提訴した者もいたが門前払いを食らった。当然なはなしで、それが後に10倍100倍価値に高騰しますよ、と若い銀行員の甘い言葉に載って、ニヤニヤしたのをすっかり忘れている。
国は国策として「不良債権処理」の大号令のもと、自転車操業している経過物件に対して、即刻返済を迫った。1万2万の小遣銭を返してください、というのと訳が違う。
造成費1ホール1億円×18ホール=18億円(30年前)、すぐ返せ、といったら命を18個くらい、出さないと間に合わない。
とどのつまり、不良債権分は大手ゼネコンが面倒みるので、そこに印を押せ、ということだった。まったく江戸時代の悪徳高利貸しとなんら変わらない。
すべては速やかに法律手続きにのっとって進み、詐欺のさの字もない。完全犯罪というより、ごく普通の倒産劇だった。
ですから、次に話す話題は、完全詐欺犯の手口ですが、それが詐欺のスタイル、としているので騙し詐欺手口と思いますが、話を巧妙にすれば、いくらでも筋は摺りかえることができるのです。
そんな話を動画YouTubeで、「山田五郎」氏番組「オトナの教養」でやっておりましたので、それをヒントに、私流の詐欺フェイクを語ろうとおもいます。
2024年02月05日記事
日本と海外の贋作の分類
甲斐善光寺の坐像を源頼朝像 帝国書院
甲斐善光寺の坐像を源頼朝像と紹介しているのは、どのような根拠にもとづいているのですか。
源頼朝像の肖像というと、かつては京都府の神護寺にある国宝「伝源頼朝像」が教科書にも大きく取り扱われる定番でした。その根拠としては『神護寺略記』に、似絵の名手であった藤原隆信による後白河法皇像とともに、源頼朝像、平重盛像、平業房像、藤原光能像が収められたと記録されていることが挙げられます。このうち法皇像は室町時代の写しのみとなり、業房像は現存していません。そして、神護寺に現存する似絵3点が伝統的に「源頼朝」「平重盛」「藤原光能」の肖像と伝えられてきました。しかし、1995年に美術史家の米倉迪夫氏によって、この「伝源頼朝像」は足利尊氏の弟「足利直義」の肖像であるという説が提起されました。米倉氏の論点は、
①『神護寺略記』と「伝源頼朝像」を結びつけるのは根拠に乏しい。
②3像には作風の微妙な違いが認められ、そこから「伝源頼朝像」と「伝平重盛像」は最初のセットで、ついで「伝藤原光能像」が加わったと考えられる。
③足利直義願文によると1354年に神護寺に尊氏と直義兄弟の像が奉納され、この際に似絵2像が奉納されたと考えられる。
④「伝平重盛像」は、宮内庁所蔵の「天子摂政御影」にみえる平重盛の肖像とは顔貌が異なる一方で、「伝平重盛像」が「足利尊氏像」に近似している。
⑤「伝藤原光能像」は、等持院像の「足利義詮像」に近似している。
⑥「伝源頼朝像」と「伝平重盛像」の太刀の柄に桐紋の痕跡があるが、これは足利氏の家紋の一つである。
⑦様式的にも、この時期の似絵「夢窓疎石像」との造形的共通性が指摘できる、というものです。これらに加え、絵画史において、武士の肖像画が鎌倉末期から隆盛をむかえるにもかかわらず、それよりも前の鎌倉初期にいきなりその傑作が登場する矛盾が指摘できます。
また、科学的分析でも、この3像に使用されている絵絹の素材が、南北朝時代のものであるという指摘もなされるようになりました。これらの状況から、神護寺の「伝源頼朝像」は、足利直義とする説が有力になっています。
では、源頼朝の顔貌を示す像はほかにないのかという視点で史料を検討した結果、甲斐善光寺に伝わる「源頼朝像」が、唯一当時の源頼朝の顔貌を示す坐像であることが分かってきました。その証拠は、この像の胎内に記された銘文です。銘文には、この像が北条政子の命により源頼朝の死後まもなく造られたと解読できました。また、現在の胴部分は火災によって本来の胴の部分が焼失後に修繕されたものということが分かりました。しかし、これにより顔の部分は鎌倉初期の作成と特定することができました。また、同じく甲斐善光寺には源実朝坐像が所蔵されていますが、この顔貌は、京都国立博物館所蔵の「公家列影図」の実朝の顔貌と近似しています。以上のことから、弊社では甲斐善光寺の坐像を、源頼朝として紹介しています。
参考文献:黒田日出男 『源頼朝の神像』(角川選書490)角川学芸出版 2011年 黒田日出男 『国宝神護寺三像とは何か』(角川選書509)角川学芸出版 2012年 帝国書院
映画 「ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男」
ザ・ホークスハワード・ヒューズを売った男
The Hoax
監督 ラッセ・ハルストレム
脚本 ウィリアム・ウィーラー
原作 クリフォード・アーヴィング
『ザ・ホークス 世界を騙した世紀の詐欺事件』公開 2011年4月30日
『ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男』(ザ・ホークス ハワード・ヒューズをうったおとこ、The Hoax)は2006年のアメリカ合衆国の犯罪映画。監督はラッセ・ハルストレム、出演はリチャード・ギアとアルフレッド・モリーナなど。
1970年代初頭に、大富豪ハワード・ヒューズの自伝を捏造して金をだまし取るという詐欺事件を起こした作家クリフォード・アーヴィングが、事件の顛末を自らまとめた回顧録『ザ・ホークス 世界を騙した世紀の詐欺事件』を原作としている。
ストーリー
1971年ニューヨーク。売れない作家クリフォード・アーヴィング(リチャード・ギア)は、新作を出版社に売り込んでは却下される日々を送っていた。
ある日、マグロウヒル出版のアンドレア(ホープ・デイヴィス)に、今世紀最大の作品を持ってくると言ってしまい窮地に立たされるアーヴィングだったが、変わり者で隠遁生活を送っている有名な大富豪ハワード・ヒューズのニセ自伝を書くことを思いつく。
実際に彼に会ったことのある人間はほとんどおらず、表舞台にも出てこない。早速、ヒューズの筆跡をまねた依頼の手紙を手に、アーヴィングはマグロウヒル社に乗りこみ、筆跡鑑定で本物と出たことで話を進めていく。
並行してアーヴィングの親友でリサーチの腕があるディック・サスキンド(アルフレッド・モリナ)と共にヒューズの情報収集に走る。
アーヴィングはウソを散りばめた巧みな話術で、マグロウヒル社会長のシェルトン(スタンリー・トゥッチ)らを説得、ついにヒューズの分と合わせて110万ドルの報酬を得ることに成功する。ヒューズ名義の小切手は、アーヴィングの妻エディス(マーシャ・ゲイ・ハーデン)が偽名でスイスに口座を作り換金する。同じ頃、アーヴィングの家に段ボール箱が届く。
中身はニクソンらに対してヒューズが渡したワイロなどの記述だった。だが、ヒューズの顧問弁護士から抗議があったことで、アーヴィングのウソは少しずつほころびを見せていく。一方、ヒューズの自伝の話はホワイトハウスにも届いていた。資金提供などの情報が漏れることを恐れたニクソン陣営は、民主党本部が本を手にしているかを偵察させる。
これが後の“ウォーターゲート事件”である。そんな中、アーヴィングはエディスから家を出ていくと告げられ、別れたはずの愛人ニーナ・ヴァン・パラント(ジュリー・デルピー)との復縁について聞かれた彼は、妻を繋ぎとめるためここでもウソをつく。ウソにまみれた彼の精神は異常を示し始め、アーヴィングは自分がハワード・ヒューズそのものであるかのような錯覚に陥っていく。
Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「『ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男』は、むらなく優れた演技とラッセ・ハルストレムのキビキビした演出のおかげで、非常に魅力的な映画である。」であり、154件の評論のうち高評価は86%にあたる132件で、平均点は10点満点中7.20点となっている。
Metacriticによれば、37件の評論のうち、高評価は31件、賛否混在は5件、低評価は1件で、平均点は100点満点中70点となっている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アメリカを翻弄したひとつの嘘
ハワード・ヒューズは、20世紀のアメリカを代表する謎多き人物。超がつくほどの大富豪で、飛行機会社の経営者にして自ら操縦もするわ、1930年代に100万ドルを投じ、自ら監督となって映画製作を手がけるわ……。
By GQ JAPAN編集部2011年4月28日
ハワード・ヒューズは、20世紀のアメリカを代表する謎多き人物。超がつくほどの大富豪で、飛行機会社の経営者にして自ら操縦もするわ、1930年代に100万ドルを投じ、自ら監督となって映画製作を手がけるわ……。
アメリカを翻弄したひとつの嘘
今号(『GQ JAPAN』6月号)の特集でも取り上げたハワード・ヒューズは、20世紀のアメリカをしばしば驚かせてきた謎多き人物だ。超がつくほどの大富豪で、飛行機会社の経営者にして自ら操縦もするわ、そんな人物伝。
1930年代に100万ドルを投じ、自ら監督となって映画製作を手がけるわ。さらにニクソンには多額の献金を行い、大統領までの出世を支えた。やることなすことが桁違い。そんな彼もしかし、60年代半ばには深刻な神経衰弱を患って公の場から姿を消してしまう。
だから70年代になり、自伝出版の噂が流れてアメリカが夢中になったのも無理はない。あのヒューズが、まさか!……
実際は、クリフォード・アーヴィングという作家がでっち上げた作り話というオチなのだが、アーヴィングは「詐欺師」として『TIME』の表紙まで飾る。本作『ザ・ホークス』では、この“ニセ自伝”出版の顛末が描かれる。
ヒューズの人生を調べあげ、話し方を身につけ、さらに国防総省から資料を持ち出すまでに至るアーヴィング。公民権運動にベトナム戦争、そしてウォーターゲート事件と激動する時代のなかで、ヒューズというアメリカの影を演じるうち次第に倒錯していく男を、リチャード・ギアが熱演している。
しかし。本作を見る限り、アーヴィングの嘘は大胆ではあったが、巧妙さからはほど遠い。アメリカの世間も出版界も、自らの欲望に騙されたように見えるのだ。嘘は信じる側がいて、初めて成立するもの。信じたい者たちの欲望が、小さな嘘を、世紀のねつ造事件へと変えてしまった。 部分抜粋