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グレタ・トゥーンベリ報道.A(12/19)

「グレタの描く未来鳥瞰図」環境保護活動家グレタ・トゥーンベリ16の日記

2018年8月、15歳の時にスウェーデン語で「気候のための学校ストライキ」という看板を掲げてより強い気候変動対策をスウェーデン議会の外で呼びかけるという学生時代を過ごし始めたことでよく知られるようになった。他の学生も自分のコミュニティで同様の抗議活動に参加した。彼らは一緒に「未来のための金曜日(Friday for Future)」の名前で気候変動学校スト(School Climate Strike)運動を組織した。トゥーンベリが2018年の国連気候変動会議で演説した後、学生ストライキは毎週世界のどこかで行われた。2019年には、それぞれ100万人以上の学生が参加する少なくとも2つの協調した複数都市でのプロテストがあった。『ウィキペディア(Wikipedia)』

「トゥーンベリ」が起こしたその時のアクションがどうも最初らしい。と云ってもその時、世間のだれもが、その人物像を知るものはいなかった。むしろ知らないのが当たり前で、彼女は16歳のただの未成年少女であったからだ。

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画像 https://www.himalaya-japan.net

日本においては、そのアクションを期待するというほどの知名度もないし、また「環境問題」という胡散臭い話しに、世間は耳を貸そうとしていなかった。

しかし私個人においては、社会的環境問題啓蒙の意識も含めて、このネットサイト「note」で度々、グレタ・トゥーンベリ関連記事を挙げ紹介していた。その挙げた理由についてはいろいろあるが、自著ブログのタイトルとして「グリーンテクノロジー」と表記していたことも理由の一つだ。

「我が国のグリーンテクノロジーの開発と国内外普及における新潮流」と題して平成29(2017)年3月公益財団法人 アジア成長研究所が、その策定書を公開している。詳しくは(下記リンク)参照で見ていただくとして、すでにその当時より、世界的な環境問題に感心が集まっていた。その対策として日本政府が対応したのが、そのPDF仕様書条文である。それは見るからに「官僚原稿」の字面であり、役所的文言が並んでいて、その一式を全国監督官庁に配布した、というのが想像された。内容はともかくとして、日本としても、その環境問題には傾注している、ということを内外にプロパガンダしたかったのだろう。 ※http://www.agi.or.jp/reports/report2016-04.pdf

それとグレタの起こしたアクション、「気候変動対策スウェーデン議会」外でしたことが連動しているかどうかは判らない。基の発端は国連の発表した国際連合枠組条約にある。

気候変動に関する国際連合枠組条約の目的は、大気中の温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素[亜酸化窒素:N2O]など、HFCs、PFCs、SF6)の増加が地球を温暖化し、自然の生態系などに悪影響を及ぼすおそれがあることを、人類共通の関心事であると確認し大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させ、現在および将来の気候を保護することである。気候変動がもたらすさまざまな悪影響を防止するための取り組みの原則、措置などを定めている。気候変動枠組条約の条約事務局はドイツのボンにある。この条約の交渉会議には、最高意思決定機関である気候変動枠組条約締約国会議(Conference of the Parties、COP)のほか、常設の補助機関(SB)に、実施に関する補助機関(SBI)と、科学的、技術的な助言に関する補助機関(SBSTA)がある。条約発効後1年以内に初開催しそれ以降毎年開催するとの規定(7条4項)に基づき、発効翌年の1995年から毎年開催されている。1997年12月に開催された第3回締約国会議(COP3、京都会議)においては、2000年以降の取り組みについての規定が不充分であるとして、法的拘束力のある数値目標を定める京都議定書が採択された。2007年12月3日にオーストラリアが京都議定書に調印、批准したため、先進国で京都議定書に批准していないのはアメリカ合衆国だけとなった。--資料ウイキペディア--

もっともアメリカ、トランプ大統領がTwitterでグレタを けん制しているように、もし、そのグレタ・ロジックが信奉されるようなことにでもなれば、世界経済がコスト破綻してしまう可能性もあるし、そのコンポーザーであるトランプの指揮棒が空を切る結果となってしまう。            その最大の同調者であるプーチンに至っては、あらゆる政治折衝軋轢問題を差し引いても、それは最優先されるべき項目とトランプに秋波を送っていたに違いない。

ではその胡散臭い「環境問題」とは一体なんであろうか、というギリシア的定義が必要である。この話題もまた世間の耳目を集めない、まことに国政選挙並みの低投票率に匹敵するような関心のなさであり、とうぜん日本の18歳世代(ミレニアル)にもアピールしない。

つい先日のその国際会議が閉幕(12/15)したばかりだが、「振り出しに戻して」という結論に誰もが落胆し関心も示さなかった。ましてやネットSNSで反論する記事は皆無である。(個人が戦える相手ではないという諦念もあった)。



【マドリード時事】スペインの首都マドリードで開かれた国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)は15日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の運用ルールのうち、積み残しとなっていた温室効果ガス削減量の国際取引の仕組みについて合意を見送った。一方で、各国に温室ガス削減目標の引き上げを促す文言を会議の成果文書に盛り込み、閉幕した。国連総長談話、COP25に「がっかり」した。温室ガス削減量の国際取引は、他国への省エネ投資などで実現した削減分を、自国の達成分として計上する仕組み。交渉では削減分を互いの国で二重計上しないルールの導入をめぐり調整が続いたが、削減分が移転され自国の実績が減らされるのを嫌うブラジルやインドなどが強く反発。合意は来年以降に先送りとなった。
日本代表「小泉大臣」発言歯切れの悪さ                小泉進次郎環境相は11日、スペインで開催中の国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)で演説した。日本の石炭火力政策に対する世界的な批判を認識していると述べる一方、自身の脱化石燃料への考えが政府内で十分に広がっていないことを認めた。その上で小泉氏は、変化に向けて取り組んでいる姿勢を強調。「石炭政策を含め、日本に対する世界的な批判は認識している」と述べた上で、自身もミレニアル世代・父となる身として気候変動に対する世界的な危機感の高まりを共有していると述べた。国連のグテレス事務総長は1日の演説で、パリ協定の気温上昇抑制目標達成に向け、石炭火力発電の建設中止を呼び掛けた。日本は東南アジアでの新たな石炭火力発電所建設に多額の資金を提供。また、G7で唯一国内で石炭火力発電所建設を進めており、世界的に批判が高まっている。小泉氏は演説で「グテーレス国連事務総長は『石炭中毒』をやめるよう呼びかけた。これは、日本に向けたメッセージと私は受け止めている」と述べた。

この問題を、これ以上ここで説明しても意味はないし、まして、その結果を受けて「2020年のCOP26は英国のグラスゴー」で開催という予定は、「イギリスEU離脱」という歴史的重大問題を抱え、それは開催されるのかという不安材料の世界のカオス混沌を含んで、だれにも応えられない。

あるとすれはトランプTwitterツイートということになるが、それにしても喫緊の「トランプ大統領弾劾訴追」を首尾よく交わし、来るべき選挙に勝つことが必須であり、そのポストに居る、ということが大前提だ。

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この「グレタ・トゥーンベリ」アクションと同じころ、同様の運動を展開している人物がいた。

「ボヤン・スラット」氏がその人で、彼は環境賞「チャンピオン・オブ・ジ・アース(Champion of the Earth)」を最年少で受賞している。

太平洋ごみベルト」からプラごみ初回収、オランダNGOの海洋清掃プロジェクト
2019年10月3日 14:15 発信地:ロッテルダム/オランダAFPBB News
オランダ・ロッテルダムで記者会見するNGO「オーシャン・クリーンアップ」創設者のボヤン・スラット氏(2019年10月2日撮影) AFPTV / AFP
【10月3日 AFP】米サンフランシスコを先月出港した海洋清掃に特化した船が初めて、太平洋ごみベルト(Great Pacific Garbage Patch)でプラスチックごみを回収した。同船を発明したオランダのNGO「オーシャン・クリーンアップ(Ocean Cleanup)」が2日発表した。プロジェクトの目標は、悪名高い太平洋ごみベルトの半分を5年以内に除去すること。海洋中のプラスチックを集めるため、オイルフェンスのような「ブーム」をえい航する補給船1隻が参加している。
プロジェクトの目標は、悪名高い太平洋ごみベルトの半分を5年以内に除去すること。海洋中のプラスチックを集めるため、オイルフェンスのような「ブーム」をえい航する補給船1隻が参加している。2018年11月20日(記事) オーシャン・クリーンアップの創設者で最高経営責任者(CEO)のボヤン・スラット(Boyan Slat)氏(25)はオランダ・ロッテルダム(Rotterdam)で会見し、われわれの清掃システムが初めて、太平洋ごみベルトのプラスチックを集めたことをきょう発表する」と語った。さらに「これほど巨大な漁網からマイクロプラスチックまで、太平洋ごみベルトのプラスチックを回収したのは誰であっても実質、これが初めてだ」「われわれは実際に海洋をきれいにできると考えている」と述べた。スラット氏はまだ高校生だった7年前にこのアイデアを思い付き、紙ナプキンにメモしていた。地球の海を汚している瓶やプラスチック製の袋、ビーチサンダルなどのごみを集めるために、海流を利用しようとする構想だった。
清掃船マースク・ランチャー(Maersk Launcher)号は9月9日、太平洋ごみベルトの清掃実験のために米サンフランシスコを出港した。太平洋ごみベルトは米国のカリフォルニア州とハワイ州の間の海域にあり、フランスの面積の2倍に相当するごみが漂流している。ランチャー号は、浮遊する海洋プラスチックを集めてリサイクルするために設計された長さ600メートルのブームをえい航。ブームには、海面直下に浮かぶプラスチックを回収できる長さ3メートルの先細の「すそ」も付いている。スラット氏は今後、大きな枕形のゴム製ブイから成る、長さ100キロに及ぶ巨大なV字形バリアーをつくりたいという。スラット氏は国連(UN)で最も権威ある環境賞「チャンピオン・オブ・ジ・アース(Champion of the Earth)」を最年少で受賞。このプロジェクトに専念するため、航空工学の学習を断念している。

このニュース記事を読む限りでは、「ボヤン・スラット」氏の描いた図面がすでに実現段階にあり、国連(UN)の最も権威ある環境賞「チャンピオン・オブ・ジ・アース受賞という実績からして、グレタの一歩先を歩いている、と判断されるが、それにしてはネームバリューからして、グレタの世界規模展開とは異なるのは、どうしてなのか、という疑問もあるが、この場でそれを問題にする必要もないだろう。

ここまで、世界の注目16歳少女、環境保護活動家「グレタ・トゥーンベリ」個人をネット誌上リサーチしてきたが、それだけでは単なる未成年少女環境家の話しであり、そこにゴシップを敢えてつけるなら「最年少ノーベル平和賞候補者」という但し書き項目を載せる程度のはなしだ。

それ以外では、世界の超大国二元首の直接反論言及するほどのインパクトを放った少女発言として、既得権政治家(経済界)以外の社会から絶大な支持と人気を得た特異なキャラクター、さらに後世に名を残す逸材としてネット界で「神格化」された。そのことを良く語ったのがグレタ・ヒロインの映画化のニュースだった。

では彼女は、自ら訴えているように「自分たちが将来人間として住める環境」を約束されることは、永続可能な世界未来を創造する、という神々しい神話世界を訴えている、という設問が定義としてあるのかという問い。そこには強烈なメッセージが埋め込まれていた。

私たちはあなたたちを見ている

あなたたちは空っぽの言葉で、私の夢そして子供時代を奪った

私たちや私たちの子供の世代に任せっきりで、何千億トンもの二酸化炭素を吸っている。私たちは50%のリスクを受け入れられません。私たちは、結果とともに生きなければいけないのです

あなたたちが話しているのは、お金のことと経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。恥ずかしくないのでしょうか! ・・・

その文言は決して形而上的な難しい哲学ではない、単なる普通の生活が欲しい、と訴えているだけのスピーカートークだった。

そしてこの世のすべてを眺めて見れば、その普通の生活がどこにもなく、若者は動画に一喜一憂し、束の間の僥倖とグリードが高速で逡巡していることにエクスタシーを読み込んでいる。そこでは人間の生活の場が、どんどん些末になり、人は自分の狭い部屋に閉塞する社会へと向かう。そこにどんな未来の予想図があるというのだろうか。

その素材は足元に転がっている、そこから探し出せと、親(先生、社会)は教えるが実際その場の在り処を知っているのは、親ではなく友人であり友である。そしてその友人は世界のどの家にもいなくなってしまった。

いや違う、そもそも未来図という定義もなければ、書くべき筆も紙も与えられていない。その不備をさらけ出した大人(経済的既得権者)に「グレタ・トゥーンベリ」は、冷え切った石畳みに座り込んで手書きプラカートを世界にたたきつけた。

そこに「明るい未来予想図」の絵図をだれが書けというのか。確かなことはミレニアム世代のグレタ自身がそれを主張していることである。

その間にも世界経済は推移し「国営石油会社サウジアラムコ」は12月11日、国内証券取引所に新規株式を公開し、時価総額換算日本円で200兆円と算定された。時価総額約1兆8,770億ドルはApple株の時価総額1.2兆ドルと比べ、1.8兆ドルのサウジアラムコはAppleの1.5倍、世界ナンバーワンの時価総額企業となった。これでまた世界の難問課題が上乗せされたという杞憂だ。それは家もない貧困者層の格好の井戸端ネタである。


環境保護活動家グレタさんのドキュメンタリー映画、米Huluが獲得
2019年12月18日 11:00 映画.com速報
[映画.com ニュース] 米Huluが、スウェーデンの環境保護活動家グレタ・トゥーンベリさんのドキュメンタリー映画を配信することになった。米Deadlineが報じている。

グレタさんは、米タイム誌の「今年の人」に史上最年少の16歳で選出されたばかり。昨年、学校を休んで政治家に気候変動への対応を迫る「気候変動のための学校ストライキ」をスタート。スウェーデンの議会前でたったひとりで始めたストライキは、若者を中心に大きなうねりを生みだした。そして今年9月、米ニューヨークで開かれた国連気候変動会議で、政治家たちを辛辣な口調で批判し、その名が世界に知られることとなった。

「グレタ」と題したドキュメンタリー映画の製作チームは、「気候変動のための学校ストライキ」の初期段階からグレタさんを追いかけているそうで、監督はネイサン・グロスマン。セシリア・ネッセンとフレドリック・ヘイニ(「99分、世界美味めぐり」)がプロデュースする。2020年の全米配信を予定しているという。
(映画.com速報)(記事引用) https://eiga.com/news/20191218/6/



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※「グレタ・トゥーンベリ報道.A」は引き続き三作(.B.C)まで書く予定としている。次作は、12月24日を予定している。この原稿に批判また反論などあったら寄せていただきたい。回答書ではなく、批判文としでそのまま掲載したい。

「グレタ・トゥーンベリ報道.A」 著者 對馬 昇

2019年12月19日

#2020年代の未来予想図

#BusinessInsider

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