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[詞] 異形


ぼく、うまれたときからこの姿
だけどぼくは、異形なんだって

「僕は君の温度を知らないし、君も僕の温度を知らないね」

誰もぼくに触っちゃいけないんだって
ぼくからも触っちゃいけない
やけど、してしまうのかな
それか、溶けてしまう?
でも、きみに触れたいな
触ってくれたら、もっといいな

すがたを変えて、会いにいきたい
ひとは怖かったけどきみのことはすきなんだ
信じて、くれるかな

花にも怖がられているぼくにも、きみにあげられるものがあるといいのだけど
ともだちで、いてくれるかな
ずっと話をしていたいよ


「ジャムってなあに?」

きみのいう、甘いお菓子ってなんだろう
きみはいつも僕が知らないことを教えてくれる
ぼくはきみと話すの、大好きだよ

「食べるとしあわせな気持ちになるんだよ」

「食べるとしあわせな気持ちになるもの?もしかして、ジャムって君のことかも」


きみはあの日からここに来ない
ぼくはきみを待っているけど
きっとともだちは
さみしい異形を二度と訪ねない



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