ポイントは失効しました

今年の夏も終わってしまいます。8月の最終土日が過ぎれば夏イベントは軒並み少なくなるし、学生さんの部活動の夏大会もこの時期になればほぼ無いし、イオンにいるフードコート宿題学生や、メダルコーナーキッズの姿も見なくなります。

僕は夏になると学生時代に稼げなかった青春ポイントを稼ぐために、街へ繰り出します。
今年はプールも海もいけたし、お祭りも何回か行きました。どれも楽しいはずなのに、終わった後にどこか物足りなさを感じます。
ポイントを稼げてる気がまるでしません。
そりゃそうです、30代男性三人で海入って「意外とぬるいね」って言って、とくにはしゃぐこともなくすぐ出て酒飲んで帰ることのどこが青春ですか。

地域の小さな公園でやっていた小規模なお祭りで、食べ物の屋台を地元の女子中学生が仕切っていて、恐らく仲良し女子4人組でしょう、その中のリーダー格の女子が子供たちに優しくポップコーンを渡し、自治体の大人たちと円滑にコミュケーションを取りながら、
4人で一生懸命、お祭りを回していました。
間違いなく、青春です。
でも僕はその光景に対しての自分に、圧倒的部外者感を感じ、全く青春を感じられませんでした。

地元のお祭り、仲良し中学生4人組、子供に優しい中学生お姉さん、
その全てがあまりにも僕の日常とかけ離れすぎてしまい、モブを飛び越えて本当に関係がない人になってしまったんだなと実感しました。

大きな神社でやっていた、たくさん屋台が出てるお祭りにも行きましたが
テキ屋の方がちょっと不躾な態度をお客さんにしていたのが本当に嫌になり、小走りでお祭りから逃げました。
かき氷を友達同士で食べたり、射的ではしゃぐ学生さんを見ると青春だな、いいなあとは思いますがどこか物寂しさがあります。
僕はテキ屋の屋台にお金を払うことは多分ないし、お祭りでも青春を見出すことが出来にくくなってしまったので、お祭りの楽しみ方がわからなくなってしまいました。
皆さんはお祭りって本当はなにして楽しんでます?

高校を中退したその日に芽生えた僕の青春コンプレックスに従って、今にいたるまで青春っぽいことをしようとしてきましたが、年齢を重ねるごとに虚しさも増していきます。
僕は仲間と中学生のような青春をしたい!と思っていたのですが、本当は「同い年の中学生の友達と」青春がしたかったんだと思います。
だからあの時にやりたかったことをやっても満たされるはずがありません。
同い年の中学生、いないもん。

だからきっと何をしても求めていた青春は手に入りません。
自転車で日本一周しても、深夜に天体観測しても、校庭でペットボトルロケットをしても、仲間と肩組んで「青春最高!大人になっても一生青春!」って言ったって、失われた青春は失われたままです。
今まで貯めてきた青春ポイントは既に失効しています。
そのポイントカードも、とっくに使えません。

でもすみません店員さん、いきなりそう言われても困ります。こっちはこのポイント貯めるのが生きがいだったんだから。
じゃあ、いいです。僕が個人的にポイントカードつくりまよ。それならいいでしょ?僕の中だけ有効のこのお店のポイントカードです。景品に変えられない?そんなの関係ないです、僕はこのポイントカードが使える、という世界線で生きていきますから。

いつか有効になる世界線になることを目指して、来年の夏も青春しましょう。


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