【介護1年目】脳出血の恐ろしさ…
突然の脳出血で母の人生が大きく変わりました。
当たり前に出来ていたことが、次の日には全く出来なくなってしまう。
麻痺で手足が動かない、嚥下障害で食事が出来なくなり、記憶が曖昧になり自分が何歳なのかも分からなくなる。
普通の生活も難しくなり家に帰れない…本当に怖い病気だと思います。
主治医からのお話と母の様子をまとめました。
手術後3日目
「人工呼吸器はまだ自発呼吸が弱いので、様子を見ながら外す予定。手足は動いているので、麻痺の心配はなさそうだ。脳の出血は問題ない。そろそろ目が開いても良さそうだが、大きな手術をしたので、少し時間がかかるかも。声を掛け続けたら、覚醒が早いと思うので、どんどん話し掛けて下さい。」
(母の様子)
呼び掛けにかなり反応あり。看護師から「声は聞こえているので、声をかけて下さい」とアドバイスを頂く。
左手を握ったら、ギュッと強く握り返してきた。
まだ自発呼吸が弱く、人工呼吸器を付けているが、家族が呼び掛けると自発呼吸を始めて、機械の音が落ち着きなく反応した。
そして、忍び寄る影が…
手術後6日目
「まだ意識は無いが、調子が良い時はグーチョキパーが出来るし、目を開けようとする素振りを見せる。肺も問題なく、血圧も安定している。少し熱があるが問題なし。内臓を使わないと怠けてしまうので、今は点滴と胃に栄養を送っている。あとは目が開いて、自分の名前が言える様になって、食事が出来れば問題ない。良くなると思う。」
(母の様子)
口の器具が外れ、手首固定も解除。
親切な看護師さんから母の様子を説明して頂く。
「イビキをずっとかいているが、問題ない。まだ意識が戻っていないので、舌が通常の位置に来ていないが、意識が戻れば大丈夫。反応に波があるが、グーチョキパーが出来ている。目を開くと反応がある。瞳孔問題なし。咳も力強い。消化器の機能回復の為、点滴から鼻にチューブを入れ胃に直接栄養を入れている。自分で目が開けられるようになれば、リハビリも出来るようになる。」と嬉しい報告を頂く。
手術後13日目
「出血による圧迫で、他の血管にも出血が見られる。まだ目が開かないのは、これらの要因があるかもしれない。来週リハビリセンターに転院する予定。底打ちがどこなのか分からないが、緩やかに良くなるのか、このままなのか、リハビリセンターで様子を見る事になる。
胃ろうは、リハビリセンターで様子をみて手術になるかも知れない。自分で食べられれば必要がないので今は手術はしない。アクビは良い事、脳に反応があるので。」
(母の様子)
寝ているのか、イビキをかいている。
アクビをしたり、話をしている方向に顔を向ける。
言葉も少しづつ話し始め、明日孫が来る事を伝えると「○○(孫の名前)…待ってて」とはっきりと孫の名前を言えている。
一生懸命に目を開こうと頑張っているが、なかなか難しい。もう少し時間がかかりそうだ。
手術後22日目
「摘出した組織を詳しく調べたところ、奇形の血管が見つかった。以前MRI検査に来られた時は、奇形の血管が映らず見つけられなかった。今回の脳出血の原因は右側前頭葉にある奇形の血管が出血した可能性が高い。奇形の血管は手術で取り除いているので、出血の可能性は低いが、MIRで何度検査しても見つけられない検査なので、リハビリセンターへ移る前に、カテーテル検査で血管を詳しく調べたい。今日の13時より開始する。結果を電話で報告したいが良いか?」
「カテーテル検査で脳の血管を見たところ、全く問題なかった。手術で奇形の血管は全て取り除かれた。今後の出血は無い。脳の位置も正常に戻っている。肺の写真を見ても、肺炎は無かったので大丈夫」
(母の様子)
起きていることが増えて、手足を動かしたり、自分で話をする。
「口から食べないとアゴの力が弱くなるよ」と言うと、モグモグと食べる仕草。
左手のグローブを外すと、右手の指にはめていた器具を外して器用にいじっていた。病衣のボタンも外せるし、指先は問題なし。右手も左手程に活発ではないけど、動いていた。
「もっと動けるようになりたいでしょ?」と聞いたら、「そうでもない」と言って首を振る。ちょっと可笑しかった。
手術後24日目
病院の事務受付からリハビリセンターへの転院を告げられる。
リハビリ病院からの部屋番号の連絡は無かった。
無事に意識を回復し、リハビリ病院でのリハビリが本格的に始まります。
部屋番号の連絡が無い… 「一時が万事」病院の怠慢がここからも見えてきますが
「えっ!?」と驚くようなことが、まだまだ続きます。
よろしければ、これからもお付き合いをお願いいたします。