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「本物のベーコン」は旨かった

「本物のベーコンとはなんぞや」
というのは恐らく肉好きな方なら一度は考えたら事がある事ではないでしょうか
私は欧米へ行った経験はないものの、
首都圏のあるお高いホテルに宿泊した時に朝食で供されたベーコンにいたく感動し、
「アレを家で再現出来ないものか」と散々四苦八苦して失敗の山を築き上げてきたクチです。

結局その疑問はデイリーポータルZさん紹介の記事(https://dailyportalz.jp/kiji/crispy_bacon-in-Utah)で一度は解決したかと思われたものの、
よく思い出せば、
あの時のベーコンは厚みがあって、
カリカリというよりはハーフウエット寄りで、
でも表面のカリッとした食感とギュッと肉々しい食感が渾然一体としていて、
濃厚な肉の味としつこくない脂の旨味が「コレなんぼでも食えるやつ…!」と後を引く旨さでした

要は別ベーコンだったのではないか?

と新たな謎にぶち当たったところへ流れてきたのが、
アラ父さんの「ベーコンへ愛を込めて」。

今まで散々私が失敗を繰り返してきたのは「似非ベーコン」だったからか…?!

「久々にベーコンを焼いて食いたい」欲に負けて、
休日に片道2.5時間をかけコストコへ仕入れの旅を経て、
ベーコン1パックとビール飲みたい欲を犠牲にして「美味しく食べるには」を実験した結果を記しますので役立ててください。

・実食

1.まずは普通にサッと焼いてみるべ

スライス厚さは大体3〜4mmくらいですが一定ではなく、
たまにペラペラの薄いのが混入してます

なにはともあれベーシックな味わいが分からん事には、
という事でまずはフライパンを中火で温めて普通に焼いてみます
脂身が真っ白から透き通り脂が滲み出て、
肉部分に焼き目がついたら出来上がり

脂が…脂が多い…!
肉部分はしっかりとした塩味を感じますがトガると言うほどでもないか、
肉の「肉!」っていうハッキリした食感があって肉自体の味も濃く感じます

旨し!

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焼き上がりの姿にも気品とかオーラとかなんかそういうものを感じる

やっぱり今までスーパーで買って食べてたベーコンは「ベーコンみたいなもの」だったんだなぁと実感しました。
ドライエイジドとある通り、
生ハムにも似た感じを受けます
確かにドライド。

2.カリカリにするには失敗編

普通に焼いてみたフライパンが汚れたって感じでもなかったのでそのまま焼いてみよう!
で弱火(最弱)にしてジワジワ…
と思いきや、
前の汚れが顕在化して汚らしく+ジューと言わないどころか脂が滲み出てはきてもシュワシュワしない火加減だと「たんに水気が飛び、焦げが溶けて茶色〜黒い脂が纏わりついて汚らしい」感じに。
思い出してみれば揚げ物なんかでも油の温度が上がり切る前に入れた物は脂がベタっとしたマズイ何かになるよな、
と油の温度とフライパンの清潔感の大切さを再確認。
塩分が強いためメッチャ焦げます。
一度焼いたら、
追加で焼きたいなら洗って綺麗に、
は絶対やった方がいいです。鉄則。

温度が低いと脂身から出た油を水分を失った肉部分が吸って、
脂っこくネットリしつこい味わいになります
これなら似非ベーコンの方がマシ。

3.綺麗なフライパンで再挑戦

一度洗って水気を飛ばしたフライパンで再度弱火に
最弱から微妙に上げて、
脂がややフツフツ湧く程度の温度で維持します
アラ父さんのnoteにある通り、
端が丸まらないようこまめに返しながら、
脂が多くなったらペーパーで吸い取ります

イイなと思ったところでダイレクトにお皿へ
コレがアカンかった

先述のとおり肉部分が油を吸うので、
カリカリに近いけどなんだかまだアブラっぽい仕上がり
立つはたつけどフル○起ではないって感じ
アラ父さんのnoteにあった絵の通り、
焼き上げたら一旦皿かバットにペーパー敷いて余分な油を取りましょう
するとジャーキー的なベーコンが出来上がります
塩味が強いけど味もしっかり濃く噛みごたえがあります。


4.徹底的に油除去してみよう

3と同じく綺麗なフライパンで再度焼きます
油戻りのない真のカリカリを目指して、
今度はひっくり返す時に
①バットにペーパーを敷き、ベーコンをひっくり返す前にそこへ置き付着した油を取る
②ベーコンを戻す前のフライパンの油もペーパーで拭き取る
を徹底してみます

結果出来上がった「自称カリカリベーコン」は、
パッサパサ!(AA略)な「ジャーキー」。
硬い、塩辛い、油の旨味も乏しい、
正直オススメできない代物に。


5.ある程度の油は残しつつ余分な油を取ろう

これまでの失敗を踏まえると
①油の取りすぎはアカン
②油の温度が落ちたら肉が吸うので取らなすぎもアカン
事がわかるので、

①ひっくり返すたびにそれまで焼いていた面の油を軽く取る(ウエットな状態にはする、ドライにならない様に)
②フライパンの余分な油も取るが取りすぎない(フツフツする程度には残そう)
③温度は下げ過ぎず、油をフツフツさせ続ける

を留意して最後の2枚を焼いてみる
まずは片面焼いてたら出てくる油をある程度吸わせたペーパーで、
ベーコンをひっくり返したら焼いていた面の油をサッと取る
この繰り返しで「少量の油で肉の表面が乾かない程度」を維持します
立つくらいカタくなったらバットに敷いたペーパーに一度とって余分な油を切って完成!

「カリカリ目指した」ベーコンの中では一番味が濃厚ですが、
水分を飛ばして凝縮するぶん塩味も強く感じる様になります
ビールのアテにちょっとずつ齧るのが良さそうです


画像2

「立った!ク○ラが立った!!」と写真撮ろうとして予想外のあまりの熱さにアングル探せず火傷するBAKAの図。

成功と言えるのは1と5のパターン。
5のパターンでもある程度の油吸いはあるので、
理想としては「余分な油は取りつつ煮立った油でアロゼ」みたいな非現実的な調理方法になります。普通に無理。

というか、
元々が5ミリ近い厚みのベーコンなので、
カリカリ狙っても真のカリカリにはならないんですよね
ジャーキーの完全乾燥直前みたいな食感になるので、
今回のベーコンはおかずとして食べるなら普通にある程度焼いて「グリル」って感じで食べるのが最も美味しく頂けるんじゃないかと考えます。
脂身が白濁から透き通って油が滲み出て、
肉部分の表面が薄揚げのような明るい狐色くらいが恐らく最も食べやすいのではないでしょうか
酒肴に、と考えるならある程度水分飛ばして凝縮させるのが良いでしょう
カタ過ぎると色々トガった食味になるので、
具合はそれぞれのお好みを。

油をシュワシュワさせているとやはり焦げの色付きは早いです
塩分が強いので余計に焦げが速いので、
なるべく温度を上げないのとシュワシュワさせ続けるののバランスは非常に難しい…

・結果


買ってきたベーコンのスライスの厚みと食べる時の目的に合わせた調理方法にしましょう
個人的には最初の「とりあえずサッと焼き」が最もジューシーかつ旨いのバランスが良かったです(サッとと言いながら割としっかり目に焼いた気もする)
ビール我慢して1パック犠牲にしましたので、
後に続く方々にはぜひこの結果をもとに美味しいベーコンを食べて頂きたいと思います

カリカリにしたいなら、

①綺麗なフライパンを使おう
②弱火とはいえ無音にはしない、油をフツフツさせる事
③油がなくなるのはマズイので取り除き過ぎないこと
④キッチンペーパーはケチらない事

これらに気をつければ美味しくベーコンを焼けると思います!

ひとつ付け足したいのは、

アラ父さん対称のカリカリ論を否定は一切しません
これはこれで圧倒的うまさがある
ビールと一緒に少しずつ齧ったり、
スクランブルエッグやトーストと合わせて朝食にしたり、
合わせ方や食べ方でメチャンコ旨いですが、
個人的好みとして単体でビールとやるならジューシーの方がと思った、というハナシです

焼き方と合わせ方でどんな人も笑顔になる万能食材、
それがベーコンです。

本物のベーコンとご紹介頂いたアラ父さんへの感謝を込めて

本物のベーコンは旨かった!
Bacon is our God! Because Bacon is real!
Praise Bacon!!

以下有料部分
MGTOWを選ぶ仲間たちへ向けた「MGTOW的旨い自炊メシのススメ」です。
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色んな絡みで「タダでババーンと全世界に無料公開!」はちょっとなぁと思ったので、
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