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議会報告会

11月7日、8日、9日の3日間、花巻市の振興センターなど15か所で花巻市議会報告会「市民と議会の懇談会」が開催されました。
今回は、議会報告会の様子を報告したいと思います。

議長をのぞく議員25名が5人ずつ5班に分かれて、1日5会場で開催した今回の議会報告会。
私は、C班として、11月7日は笹間振興センター、8日は八日市振興センター、9日は谷内振興センターにお邪魔して、市民の方と意見交換を行いました。

私が所属したC班では、参加者は60代以上の方がほとんどであり、若い方の参加が少なかったのは残念ですが、各会場とも参加者が10人を超え、多いところは30人近い参加者が集まった会場もありました。

この議会報告会は、参加者の方と意見交換を通じて、市民の意見を市政に反映することや議員や議会に対し意見をいただくことを目的として開催しているものですが、今回も非常にいい意見をいただいたと思っています。

まず今回の議会報告会でどの会場でも取り上げられたテーマが「クマ対策」でした。
皆さんご存じのとおり、この秋は全国各地でクマが出没し、それも山から市街地まで降りてきて、いろいろなところで被害が出ています。
花巻市でも例外ではなく、毎日のようにクマ出没のニュースは出ますし、実際に被害に遭われた方もいます。

ある会場では、そもそもクマの被害については、広葉樹を伐採し針葉樹を植えるといったこれまでの森林対策がもたらしたものであり、日本の生態系をふまえた対策が必要だ、といった意見や、ある市街地の小中学校で行われている「クマ出没時のタクシー通学」について、その具体的な内容を確かめる質問など、様々なお話がありました。

花巻市でもいろいろな対策が行われていますが、いずれ、行政による対策だけでは難しいものがあり、個人が自分の身を守るための対策や、家族や地域が、高齢者や障害を持っている方や小さいお子さんなどを守る対策を真剣に考えていかなければならないと思います。

また、今年の2月に議会報告会を行ったときは、新花巻図書館の建設場所に対する質問、意見が多かったのですが、今回はそれほどでもありませんでした。
それでも、新花巻図書館の建設場所に対する思いを滔々とお話しする方や、新花巻図書館の建設場所問題の現状についての質問する方も見られ、依然として市民の皆さんにとって関心事であることには疑いないと改めて感じさせられたところです。

それから、ある会場では議員活動に対する厳しい意見もありました。
意見をお話しした方によると、選挙が近くなると、その方の家の郵便受に立候補者のパンフレットや広報誌がポスティングされる。
4年間何をしてきたのか、自分が選挙前にした公約はどれくらい達成したのか(実現したのか)、そういったことを話さないで、毎回「こういうことをします」「こういうまちづくりを行います」と口約束するのは無責任ではないか?と。

まさにおっしゃるとおりで、反論の余地もありません。
私たち議員は、自分の公約(マニフェスト)がどれくらい達成したのか(実現したのか)を検証し、それを公表する責任があります。
私は、7月8日にタウンミーティングを開催し、自分のマニフェストの検証を行いましたが、自分で検証してみると、いかに自分の公約を守るのが難しいか、ということを実感させられます。

公約(マニフェスト)は、市民の方との契約なので、それが達成しなかった場合、その理由やその公約(マニフェスト)をどうしていくのか、市民の方に説明する責任があると思います。

非常にすばらしい意見で、もしかしたら、こういうことをお話しいただいたことが今回の議会説明会の一番の意義だったとかもしれません。

いずれにしても、市民の方と意見交換する機会は非常に重要で、議会報告会終了後のアンケートを拝見すると、「議員と直接話をする機会ができて良かった」とか「こういう機会(議会説明会)を増やしてほしい」との意見が見られました。

市民の方と意見交換し、市民の声を聴き市政につなげる場として、それぞれの地域を回る「議会報告会」のような場ももちろん必要ですが、各種団体や若い世代のグループなど、なかなか議会説明会に参加しない(できない)方と意見交換する場を増やしていかなければならないと感じています。

私は所属している広聴特別委員会でも、議員と各種団体等との意見交換する場の創設を検討しており、早ければ令和6年度にも導入すべく検討を進めているところです。

そして重要なのは「市民の声を聞く」だけではなく、議会による「市民の声を反映した政策の提言」であり、さらに言えば「市民が声を上げるだけでなく、実際に市民が参画する、協働する」仕組みづくりをしていくことです。まさにこれこそが、私たち市議会議員に課されたテーマなのではないか、と思っています。

市民から選ばれた「市長(執行機関)」と「市議会議員(議会:議決機関)」は車の両輪に例えられるように対等であり、市議会という場で議論し、政策を決定していくのが大前提です。
しかし、花巻市で言えば「花巻市まちづくり条例」という市の最高規範に示されているように、まちづくりには市民や企業など多様な主体の参画が求められています。

そのためにも、市民と意見交換する場を増やし、市民の声を聴くことのみならず、市政に参画し行政と協働してまちづくりを進める、そういった人材を増やしていくことの必要性を改めて実感した議会報告会となりました。


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