ひときれのケーキ(後)
予想していなかった言葉に私は少し戸惑った。どういうこと? と聞きながら顔を上げると、彼女の口元がすこし緩んでいる。彼女は言葉を続けた。
ー だって不思議じゃない?これだけ不安って言ったとしても明日は絶対に来る。何十億年も回っている地球が急に止まることはないんだからさ。止まない雨はないし、陽はまた昇るでしょ?
地球に雨に太陽に、、、急に話のスケールが大きくなった。彼女らしさ満載なその感覚は良いけど、さすがに現実的な話をしたかった私は、未来を楽観視しているように聞こえた彼女の