見出し画像

東工大後期を受験した話【前編】

僕は今大学で26コマ履修というのをやっていまして,普段はそれに関連した話を綴っているのですが,今日は共通テスト一日目。せっかくなので受験にちなんだ話でも書こうかということで。「がんばれ受験生!」とかありふれた言葉は言いませんがこういう楽しみ方もあるんだと思ってもらえたら嬉しいです。

軽い自己紹介から始めると,僕は現在,理科一類の2年生です。物理が好きでそれが趣味でもあります。2年の後期は履修単位の上限が無いということで週26コマ履修登録し,期末試験期間の1月(今月ですね)は課題とテスト勉強に苦しめられています。

ところで今はもう,東工大の後期試験って廃止されているんですよね。ですからこの記事は受験生に一切役立たない情報をご提供することになるわけですが,まあ歴史の授業だと思って読んでください。

近年,各大学で大学入試の後期試験は廃止または縮小される傾向にあります。かつては東大にも後期試験があり,受験生には2度チャンスがあるような形式だったようですが,今では前期日程のみです。大阪大学なども後期日程を廃止していますね。東工大の場合,6つある学院(学部のようなもの)のうち生命理工学院でのみ後期入試が実施されていました。もともと前期日程に比べて規模が小さく,縮小の動きがあったのですが最近ついに東工大でも後期日程が廃止されることになりました。

東京工業大学HPより引用

東工大のHPを見ると2年前の実施分をもって終了とあります。つまりセンター試験最後の年です。そして,僕が受験したのもこの,「令和2年度」の試験です。

ん?何かおかしなことに気づきましたか?
2年前に東工大後期を受験した東大の2年生。そうなんです。実は僕,東大合格が決まった3日後に東工大後期を受けているんですね。

そんなことができるのか?とお思いでしょうか。まあ普通は前期日程で第一志望の大学に出願して後期日程は第2,3志望の大学・学部にする場合が多いですからね。前期で受かって後期も受ける人なんて滅多にいないでしょう。
でもできるんです!

トリックをお伝えする前に,なぜ僕が東工大を受験しようと思ったかについてお話ししましょう。理由は2つあります。

1つは受験料を払ったからです。
まあこの受験料は僕ではなく,両親が払ってくれたわけですがやっぱりもったいないですよね。国立大学なので受験料は17000円程だったと思います。出願の際に支払っていますから,僕が受験してもしなくてもこのお金は戻ってきません。なら受けたほうがオトクでしょう。私立大学を滑り止めに使う場合,「受験期の貴重な時間を私立入試に奪われたくない」という理由で出願しても受験しない人が結構いますが,後期試験の場合もうこれ以外に試験なんて無いですから受験しない理由は無いですよね。

2つ目は問題が欲しかったからです。
問題って後でネット上に公開されるんじゃないの?と思ったそこのアナタ!甘いです。その理由は東工大のHPにある過去問を見るとわかります。これが僕が実際に受験したときの試験問題です。ページを進めてゆくと。。。

東工大の令和2年度試験問題より


はい,出ました。著作権の都合で一部の問題が公開されないんですね。これは赤本など(そもそも後期日程を収録しているものが少ないです)を購入しても同じです。この現象を説明するには東工大後期の入試科目を説明する必要があります。後期日程の科目は数学でも英語でも化学でも物理でもなく「総合問題」なんです。この「総合問題」,基本的には化学なのですが,一部の問題が英語で出題されたり少し和訳問題があったり,計算問題でちょっとした数学の知識を使ったりという問題です。この英語で出題される部分が問題で,論文とか雑誌の文章をそのまま持ってきて題材にしているんです。入試問題として使う場合は著作者に許可を取る必要が無いのですが,それを公開したりして入試以外の用途で使おうとすると著作者の許諾が必要になるわけなんですね。
そんな事情で赤本にも公式HPにも載っていない後期試験問題の全貌,見たくないですか?見たかったら受験料を払って実際に受験するしかない。しかも後期試験は令和2年度で最後。ラストチャンス。
僕は見ましたよ。素晴らしい問題でした。でもここでその問題を公開することは著作権の関係でできないのです。ああ,もどかしい。


おっと,気付いたら1700文字を超えていました。続きは後編でお送りします。受験について書くのはこの後編で最後にしますかね。それではまた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?