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【読書】腹を割ったら血が出るだけさ

あらすじ

女子高生の糸林茜寧(いとばやしあかね)は、友達や恋人に囲まれ、本屋でのアルバイトにも励みながら充実した日々を送っている。しかしそれは、「愛されたい」という感情に縛られ、ひたすら偽りの自分を演じ続けるという苦しい毎日だった。誰にも明かせない本心を解放できるのは、自分にそっくりな主人公が描かれる『少女のマーチ』という小説を読んでいる間だけだ。

そんなある日、茜寧は『少女のマーチ』の登場人物の一人、〈あい〉にそっくりな人と街で出逢う。本で読んだとおりの風貌と性格を持つその人は、自らを〈あい〉だと名乗った。これは偶然なのか――?

「愛されたい」に囚われた女子高生、ありのままを誇る美しい青年、自らのストーリーを作り続けるアイドル、他者の失敗を探し求める少年……それぞれの踏み出す一歩が交差して響き合う、青春群像劇。


読後感

うーんよくわからん!
人に聞かれたときどう伝えればいいのだろう?

登場人物①茜寧

愛されたいに囚われる女子高生
ベストセラー小説「少女のマーチ」をなぞる
これは私のことだ!
愛されたい故に表面が偽りだらけの私ではなく
本当の私で生きるのよ! と意気込む。


ただこの子…
精神病だよな?
白い部屋って何?
本当の自分って結局どんな?
具体的な記述の記憶がない…

例えば、
夜目覚めると、もう一つの人格が
夜の街で暴れ始め、不良たちと抗争するとかなら
わかりやすかったけど…

もしあなたにもう一つの顔があったら?
みたいな…
って「ヤヌスの鏡」か?

誰でも天使のように自由になりたい~

昼は小沢裕美で
夜は大沼ユミか⁉

昼は山下真司で
夜は風見慎吾と大沢逸美か⁉  基、

結局この子はこの後いかに生きていくのだろう?


登場人物②逢

自分に素直に正直に生きるスタイルが好感。
美形で女装している男子。


登場人物③樹里亜

アイドルとしてのイメージ戦略を練りに練る
ストーリーを紡ぐ

エンターテイメントにキャラ設定は必要でしょ。
ただ、本来のキャラとの乖離がありすぎた模様。
職業人として適切と思う。
最後は戻るべき場所へ。
いつか破綻するであろうその前に色々気がつけて良かったのか?
でもこれからどう落とし前をつけるのだろう?


登場人物④竜彬

盗撮しまくり、人のアラとか真実を暴きたい。
でも、結局何も大したことしてないしできない。
ひねくれてしまっている。
最後は更生?
人の良いところを見て生きていってほしいと思う。


ふんわりした記述ではっきりとわからないように敢えて書いているのか?
読者各自のご想像にお任せします的な世界観か?

こないだ読んだ原田ひ香の著作は道筋がはっきりしていて、
10人が10人ほぼ同じ認識持てると思えるが、
今作は十人十色の読後感なのではなかろうか?

よって、
好みが分かれるでしょう。好きな人は好きでしょう。

沢山のセリフの中ではっとするものも多くあります。
会話の駆け引き的なもの、包容力のある逢の受け答えは
仕事場においても少しは役に立ちそうです。

個人的に評価が難しい本でした。

最後に、
「どうかこの物語があなただけのものでありますように」


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