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まとめてみました（test）
１年経ってもなお、不器用な君が好き。
「キスに上手いとか下手とかあるの？」 教師を目指し、野球に青春を捧げていた彼は言った。 焼けた肌にキラキラした目、白いシャツが似合う好青年。 そんな好青年はモテたし、キスだって何人ともしていたはず。 残念ながら彼のキスを確かめるチャンスはなかったけど、付き合っていた女の子はいつも幸せそうだった。 その頃、わたしの彼氏は、同い年なのに大人びていて、キスも上手かった。 彼が付き合ってきた年上の女たちに感謝したいほど、何もかも上手だった。 あれから、人並みに恋をして、人並み
余計な一言は、言いたい。
「あぁ、今日も美味しかった」
時間と距離は空けちゃダメだよ、絶対に。
うら若き乙女の頃、体験型のギフトカタログを頂いた。 乗馬やゴルフのレッスン、スパやエステなんかが選べたと思う。 金額にすると7〜8000円くらい、だろうか。 レッスン系は一人では寂しかったので、美容室（カット）を選んだ。 クーポンが使える美容室サイトでは見たことのない、知らないお店だった。 街なかのビルに入る、比較的小さなお店だったと思う。 お客さんと言えば、、親の世代かと思われるほど年齢層が高い。 「ギフト選び、失敗したかも、、」そう思った瞬間、イケメン美容師が現れ
スズキは、カメラが趣味のバンドマンだった。 色白で手足が長く、捨てられた仔猫みたいな顔をしていた。 彼の撮る写真が好きで、彼に撮られる写真が好きで。 ちょっとニッチな音楽の趣味も合い、こんな人がいるんだなぁと嬉しかった。 好きになるのに時間はかからなかった。 同棲している彼女がいると知ったのは、寝たあとだった。 「彼女とは別れられない」 「２番目に好きだよ」 などと、のたまうクズだった。 けれど、しばらく関係は続いた。 スズキのことも忘れかけた頃、可愛い女の子と出会
旅先で、同じ本を買ってしまう人。 「読んでごらん」と、それをくれた人。 背が高くて、目鼻のはっきりした顔立ちの人。 「小さな鼻も耳も好きだよ」と、抱きしめてくれた人。 恋する楽しさと、愛される喜びを教えてくれた人。 「恋と愛を辞書でひいてごらん」だなんて、言う人。 桜の咲くころに、やさしく別れを告げた人。 君と呼んでくれた、最初で最後の人。 海の美しい町で育った人。 あの黄金の夕焼けのような、あなたの笑顔が好きでした。 賢くて、不器用で、強くて、脆い人。 隣に居たの
