ep.22 ギャラリーに行くチャック

【サマリー】
このチャンネルはアメリカのアクションドラマ「24 -TWENTY FOUR-」の日本語吹き替えパロディーチャンネルである。
CTA:テロ対策エージェンシー捜査官チャック・バウワーの活躍をコミカルに描くコメディドラマ。

クロイの誘いでクロイの友人が開いている個展へついて行くチャック。
アートとは無縁のチャックだが、心に響く作品に出会えるだろうか。

👱🏻‍♂️チャック・バウワー
👩🏻‍🦱クロイ・オブラク
👨🏿‍🦲ポール・マクフライ
🎨カノコ・エーデルマン
🖼マイケル・ブルックス
💀魔黒福造

【冒頭】
混沌とする世界情勢。テロの脅威は常に存在する。
僕は連邦捜査官、チャック・バウワー。
今日は、アートの世界に入り浸る特別な一日になるだろう。

【内容】
(運転中の車内)
👱🏻‍♂️「クロイ、どこで下ろせばいいんだ?」
👩🏻‍🦱「メルローズ通りへ行って。友達が画廊で個展やってるんだって。」
👱🏻‍♂️「へぇ~ギャラリーか。君の友達は絵を描いてるのか。」
👩🏻‍🦱「あ、良かったら一緒に来ない?紹介するわ。」
👱🏻‍♂️「ん?男じゃないのか?」
👩🏻‍🦱「女よ。」
👱🏻‍♂️「お、女の画家なのか。マブいのか?」
👩🏻‍🦱「マブいわよ!古臭い言い方ね。」
👱🏻‍♂️「そうか。仕方ないな。じゃぁ一緒に行くか。」
👩🏻‍🦱「ちょっと、言っておくけど変な気を起こさないでね!彼女相手がちゃんといるんだから。」
👱🏻‍♂️「わかった。わかった。」
👩🏻‍🦱「ところでチャック、あなた小指の爪だけやたら伸びてない?」
👱🏻‍♂️「ん?あぁ、これは伸ばしてるんだ。」
👩🏻‍🦱「え?どうして?」
👱🏻‍♂️「ん~まぁ色々便利だからな。」
👩🏻‍🦱「どうせまた耳垢をほじくる用に伸ばしてるんでしょ!」
👱🏻‍♂️「ち、違うぞ!え~っとあれだ。丸腰で敵に羽交い締めにされた時に武器になるからな。だから常に小指の爪を尖らせているんだ。」
👩🏻‍🦱「本当かしら…」
(♬ AM11:00 イントロ)
★I.L.
(ドアを開ける音)
👩🏻‍🦱「カノコ!」
🎨「クロイ!来てくれたんやな~!」
(ドアが閉まる音)
👱🏻‍♂️「ん?」
👩🏻‍🦱「当然よ!」
🎨「何や連れかー?」
👱🏻‍♂️「この喋り方…」
👩🏻‍🦱「あ、紹介するわ。同僚のチャックよ。チャック、友達のカノコ。」
👱🏻‍♂️「やぁ~こんにちは。チャック・バウワーだ。」
(握手する音)
🎨「はじめまして。カノコ・エーデルマンやで。」
🎨「…クロイ、もしかして?」
👩🏻‍🦱「え?」
👩🏻‍🦱「ヤダ、カノコったら。違うわよ!ただの同僚。」
👱🏻‍♂️「そう、ただの同僚だ。」
🎨「何や〜私はてっきり〜。」
👩🏻‍🦱「カノコはね、実は現代アートの世界で今とても注目されている女流画家なのよ。」
👱🏻‍♂️「へぇ~。」
🎨「クロイ、それちょっと大袈裟やわ~。」
👱🏻‍♂️「ところで、エーデルマンさん、君はどこの出身?」
🎨「カノコでええよ。出身はテキサスやで。」
👱🏻‍♂️「やっぱりか。いや、ちょっと聞いた事がある方言だと思ってな。」
🎨「あら?私、標準語で喋ってるつもりやけど?方言出とった?」
👩🏻‍🦱「バリバリ出てるわよ。」
🎨「バウワーさんはテキサスに知り合いでもおるんか?」
👱🏻‍♂️「う~ん、ちょっと前にカーナビがな…いや、気にするな。」
👩🏻‍🦱「そうそう、私カノコの個展楽しみにしてたんだから!すごいわね!」
🎨「大したことないって~。」
👱🏻‍♂️「お、あれ変わった作品だな。絵の上に水着がかけられてるぞ。」
(歩く音)
👩🏻‍🦱「鉛筆画ね。まるで写真みたい。これもカノコが描いたの?」
🎨「あ、それは私が描いたんちゃうで。今回の個展は別の作家さんと合同でやってんねん。その人もテキサス出身でな、今お昼食べに行ってるとこ。」
👩🏻‍🦱「絵の上に本物の水着って斬新ね。」
🎨「その絵は元々ヌードをデッサンしたものらしいで。それだけじゃつまらんって事で上から水着をかけたんやって。あ、クロイ、コーヒー入れよか?」
👱🏻‍♂️「ん?ヌード?」
👩🏻‍🦱「あ、ありがとう。私も手伝うわ。チャックはコーヒーいる?」
👱🏻‍♂️「あぁ頂こうかな。」
👩🏻‍🦱「じゃここで絵でも見ながら待ってて。」
👱🏻‍♂️「あぁわかった。」
(歩いて行く音)
👱🏻‍♂️「ふぅ~。ヌードをデッサンか。って事は水着の下は…って事だよな。」
(歩いて行く音)
👱🏻‍♂️「どれ、ちょっと覗くだけ…」
(滑る音)
👱🏻‍♂️「うぉ!!滑る!!」
(ズボッ!)(ドシン!)
👱🏻‍♂️「ぬぉ!?イッテ~…バナナの皮!?誰だ!こんな所に捨てたやつは!」
👱🏻‍♂️「水着が落ちちゃったじゃないか。ったく。」
👱🏻‍♂️「ん?ぬぉ~!絵に穴が…し、しかも、む、胸の丁度良い位置に…クソっ!小指の爪のせいか!」
👱🏻‍♂️「はっ!マズイ!これはマズイぞ!どどどどうしよう…」
👱🏻‍♂️「えぇと、はっ、そうか。どうせ水着をしてるんだ。大丈夫。きっとバレっこない。」
(水着をかける音)
👱🏻‍♂️「よし、これで元通りだ。水着を取らないことには、バレ、ないよな…」
(歩いて来る音)
👩🏻‍🦱「チャック!コーヒーアイスとホットどっちが良い?」
👱🏻‍♂️「おぉっ!ク、クロイ。」
👩🏻‍🦱「どうしたの?」
👱🏻‍♂️「い、いや、クロイ、僕はちょっと用事を思い出したから、もうドロンするな。バイナラ~。」
(小走り)
(ドアを開ける音)
👩🏻‍🦱「ちょっと…」
(歩いてくる音)
🎨「どした?」
👩🏻‍🦱「わけわかめね…」
★I.L.
(ドアを開ける音)
🖼「ふぅ~満腹満腹。」
🎨「マイケル、おかえり。」
(ドアが閉まる音)
🖼「やっぱお好み焼きは最高や!カノちゃん交代しよか。お昼食べに行ってき~。」
🎨「わかったー。」
(歩く音)
🖼「ん?」
🖼「ふぉぁっ!!何やコレ~!!?」
🎨「どうした~?」
(歩く音)
🖼「ワイの鉛筆画に穴開いてるやないか!?」
🎨「えぇ!?はっ!これはひどい!!」
🖼「何ちゅうこっちゃ…カノちゃん、誰かこの絵触った?」
🎨「いや、多分誰も触ってないと思うけど…」
🖼「何ちゅうこっちゃ!ワイの最高傑作やのに!最悪や!!」
(ドアを開ける音)
💀「フォ~フォッフォッフォ~。」
🎨「ん?誰?」
(ドアが閉まる音)
(歩いて来る音)
💀「ただの通りすがりのセールスマンです。今日はバナナが美味しいですなぁ~モグモグ。」
🖼「悪いが今日もう帰ってくれるか…絵が台無しになってしもうたんや…」
💀「ほぉ~これは素晴らしい鉛筆画ですなぁ。」
🖼「胸のところ、穴開いとるやろ。誰かのいたずらやきっと。」
💀「いや~これはこの穴が素晴らしい所です。宜しい、この絵私が買い取りましょう!1万ドルでいかがでしょうか?キャッシュです。」
🖼「え、えぇ!?ホ、ホンマ?ホンマか!?」
🎨「えぇ!?」
★I.L.
(歩く音)
👨🏿‍🦲「チャックおはようございます!」
👱🏻‍♂️「おはようポール。」
👩🏻‍🦱「チャック!ちょっとこのニュース見て!」
👱🏻‍♂️「ん?」
📺「昨日オークションに出品されたこちらの絵がなんと記録的な高値で落札されました!」
👱🏻‍♂️「こ、この絵は!?」
👩🏻‍🦱「そう、あの時の鉛筆画の水着を外した状態よ。」
📺「専門家のお話では、この胸の部分に空いている穴が非常に斬新で美術的な価値が高まるポイントだったとの事で、これだけで価格が倍に跳ね上がるというんですから、アートというのは分からないものですね~。」
👱🏻‍♂️「何だと!?」
📺「さて、その驚きの価格ですが、なんと100万ドルで落札されたんです!!これには作者のマイケル・ブルックスさんも…」
👱🏻‍♂️「ひゃ、100万ドルだと!」
👩🏻‍🦱「ビックリよね~!私もまさかあの絵があんな高額なものとは思わなかったわ。」
👱🏻‍♂️「う~こうしてられるか!」
(走り出す足音)
👩🏻‍🦱「ちょ、ちょっとチャック!」
👱🏻‍♂️「半分はオレの取り分だぁ!」
(♬AM11:00)
★END

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