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嫌われる勇気メモ

岸見一郎

人は怒りを捏造する。
怒りとは出し入れ可能な道具であり、口論している最中に電話が鳴り、その電話が大事な人だと気づいた途端に声色は変わり丁寧なものに変わる。受話器を置くと再び口論が始まる。
怒りで威圧するために、主張を通すために怒りの感情を使っている。

赤面症が悩みの彼女。
赤面症が治ったら、好きな人に気持ちを伝える。
だからどうしても赤面症を治したい。
どうして赤面症になったのか?
どうして赤面症は治らないのか?
それは、彼女自身が赤面という症状を必要としているから。
彼女にとって一番避けたいことは?
彼に振られてしまい、失恋によって、可能性や存在を否定されること。
ところが、赤面症を持っている限り、
彼と付き合えないのは赤面症があるからだと考えることができる。告白の勇気を振り絞らずに済む、たとえ振られても自分を納得させることができる。そして最終的には、もしも赤面症が治ったら私だってと、可能性の中に生きることができる。

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