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J1 第14節 鹿島アントラーズ×名古屋グランパス


■スタメン考察

GK 沖

継続して起用されてることから、波の少なさも評価されてるように見える。掴んだものは離さない。

DF 小泉 犬飼 関川 永戸

一週間ほど空いたので、ベストメンバーを起用。やや固定されてきている感のあるDFラインは、伊東、奈良、杉岡あたりが絡んでくるとスタメンへの刺激になるはず。

MF 荒木 三竿 レオ 和泉

アラーノではなく、荒木を起用。フィットしてきたアラーノを差し置いてくるあたり、荒木への信頼度の高さは「ルーキー」の域を越えたと言える。

FW エヴェラウド 土居

前節2得点の土居がスタメンを自ら奪い取った。結果を残した選手をそのまま使うザーゴのマネジメントとも言える。


■勝ち筋

立ち上がりからこれまで同様、相手陣コーナー目掛けてのボールを送る鹿島。一方の名古屋は陣形を大きく崩す事なく、比較的シンプルにリスク回避をしながら試合に入った。この時間帯で見えたひとつの勝ち筋は、ゴールキックを含めた縦へのボールに対して犬飼、関川がアタックに成功していたこと。ある程度プレスをかけておけば名古屋はランゲラクに下げるため、「蹴らせる」ことが試合を優位に進めるヒントとなった。とはいえ、入りがよかったのは名古屋だった。主な要因としては、前田マテウスシャビエルのスピーディーな攻撃への対応に若干時間がかかったからだ。特に前田にボールが入った時に押される攻撃のスイッチには怖さを感じた。ザーゴのコメントでも、そこに名古屋の狙いがあることを予測していたのかもしれない。結果的に相手のペースになりかけていた鹿島にとって、雷雨による中断はラッキーだった。


■紙一重の先制点

中断明けもなお、前田を抑えきれない鹿島。永戸の対応もPKでもおかしくなかった。あそこで失点していたら、名古屋の試合になっていただろう。しかし、この負の展開から鹿島の一撃が突き刺さる。ことの発端は、名古屋の米本のクリアミス。ここぞとばかりに鹿島は奇襲をかける。レオのスプリントがこのシーンの重要性を物語っていた。失点後には、前田が負傷交代しなお風向きは鹿島よりになった。


■徹底した金崎対策

名古屋のキーマン金崎。鹿島にいた選手だからこそ、彼を乗せたら厄介なことは周知のことだろう。特に犬飼、関川、三竿は執拗にプレッシャーをかけた。多少ファール気味でも構わない勢いで仕掛けていた。おそらく前節のオルンガ同様の戦略。相手のキーマンを執拗にマークし、ペースを乱す作戦だ。終始金崎はイラついていたので、DF陣の勝ちだろう。


■理想の追加点

2点目

ボールをロストし、相手が前進する一本目に荒木とレオが勢いよく襲いにかかる。見事、米本のミスを誘発してボールを回収した。ザーゴのサッカーにおいて、守備の一歩目はもはや攻撃が始まっている段階にある。それを見事体現したいい追加点だった。

3点目

これもザーゴの目指す形に見える。三竿が相手の背後へボールを送る事で一時的に相手を押し込む。結果、相馬のクリアが小さくなったのだが、これも弊害だ。仮に大きくクリアされても、深くに送ることで距離はたかが知れているし、回収の準備ができる。まさにこれも、相手にボールが渡ったところが攻撃の始まりだ。


■積み重ね

失点こそしたものの、3得点で内容的にも好印象だった試合。早めに交代をするかと思いきや、ザーゴは交代を引っ張った。永木、遠藤、アラーノの信頼厚い選手でクローズさせながら、終盤に上田と白崎を投入。
おそらく、ザーゴはこの試合における積み重ねに泥を塗ることを避けた。もちろん、バランスを崩す事なく勝ちに徹したのもあるとは思う。しかしそれ以上に出来栄えを重視して、成功体験を増やしたかったように見える。

次節は仙台戦。上位陣も射程圏内に入ってきた。この勢いをそのままに、チームとして成長していってほしい。ナイスゲームでした!!

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