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沖からスンテへの交替を考えてみた。

シーズン終盤になって正ゴールキーパーが交替した鹿島。今回は、なぜ相馬監督があのタイミングでスンテに切り替えたのかを考えてみたという記事。

※ちなみにスンテ起用のメリットは以下記事で書いてます

■沖のパフォーマンス

まずは当事者である沖のパフォーマンスから。率直に言えば、交替直前の試合である天皇杯川崎戦は酷かった。キックミス、ハイボールの不安定さ、ある意味、沖が伸ばすべきポイントが露呈された試合でもあった。その中でも特に僕が気になったのは、振る舞いの部分。気のせいかもしれないが、現地で見ていてミスした後の沖が萎んでいくように見えた。そしてそれに吸い込まれるようにチームも萎んでいった気がした。よく、「キーパーが試合を引き締める」ような表現を聞くが、その逆パターン的な感覚だった。ここらへんが個人的に気になった部分。

■チームとしての残りシーズンの過ごし方

次はチーム全体の話。川崎戦に負けたことで実質鹿島の今季のタイトル獲得の可能性は消滅した。残りのシーズンはACLの出場権獲得のみ。正直、この時期のリーグ戦は対戦チーム同士の対策も行き通っていて、チームの雰囲気もマンネリ化しがちな難しい時期だと思う。その中で相馬さんはひとつの起爆剤としてスンテに託したような気がする。

■もっと早く交替できなかったのか?

じゃあそもそもなんでもっと早く交替できなかったのかと。個人的にはぶっちゃけ、もっと早く交替させようと思えば、スンテのパフォーマンスだったら問題なく適応していたと思う。でもしなかった、できなかった。何か理由があると。限られた仮説を考えたときに、僕が可能性高いと思ったのは相馬さんは沖でタイトルを獲りたかった。そしてタイトル獲得の可能性がなくなった時の再浮上への切り札がスンテだったのではないかと。

沖でタイトルを獲ることへの価値。鹿島はしばらく、スンテと曽ヶ端以外のGKでタイトルを獲ってない。もしもだが、このタイミングで沖を優勝GKになったとしたら、それは彼のキャリアにとってとても大きな経験となり、すぐさま再覚醒するかもしれない。それだけのポテンシャルと若さがあるだけに。そのある意味、クラブの数年の行く末を占うような背景と覚悟を持っていた可能性がある。

タイトル獲得の可能性がなくなった時の再浮上への切り札がスンテという話について。ここ数年の鹿島の終盤戦を見ると明らかに沈みがち。もしかしたら、相馬さんはそれを見越して、限られらた選択肢の中で劇薬となるスンテでチームを再浮上させようとしたのではないかと思う。事実、スンテが起用されて4試合で1失点しか許していない。明らかにチームは締まった。

■とにかく

相馬さんも素人ではないので、色々な選択肢があったと思う。でもその中でなぜ、この選択をしたかを考えるのは楽しいもんだ。もしかしたら直感だってありえる。そういうものだ。決してこの判断を否定するのではなく、よく観察すること。今回はこんなところで。

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