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「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」のサプリメント、何から買えばいい?(2024年1月版)


■「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」、何から買えばいい?

 この記事では、2013年に発売されたTRPG「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」のサプリメントについて「どれから買えばいいのか」という観点から解説しています。
 これから「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」を楽しみたいという方のための記事になっています。参考になれば幸いです。

 ただ、正直なところ、こんな解説を書いても役に立たないのではないかと思いました。
 「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」は発売されて10年(2024年で11年)。版上げがされてもおかしくありません。そんなシステムのサプリメントの紹介をしても意味がないのではないか、と。
 ですが、今のところ版上げがされる(「トーキョーN◎VA」の新作が出る)様子はありません。なので、こういう記事を書くことにも多少の意味があるだろうと思い、書くことにしました。

※まず、「基本ルールブック」を購入することをお忘れなく。
※この記事は2024年1月時点のものです。
※この記事では、ルーラー(他のTRPGでいうところのゲームマスター)という単語を使っていません。わかりやすさを重視したためです。
※プレイヤーはPL、ゲームマスターはGM、プレイヤーキャラクターはPCと略しています。

■結局、何が必要なんですか?

 結論から言うと、GMはまず基本ルールを買って、一度遊んでみてから、自分にあうかどうか判断した方がよいでしょう。
 サプリメントについては、興味のあるものから買っていくのがよいかと思いますが、『スキルディクショナリ』『アウトフィット・カタログ』『ニューロエイジ・ナウ』を優先することをおすすめします。

 プレイヤーは『スキルディクショナリ』と『アウトフィット・カタログ』があればひとまず問題ありません。オンラインセッションでも、この2つを用いた卓がもっとも多いと思われます。『ニューロエイジ・ナウ』掲載のワークス・データは使わないことが多いので優先順位は低めです。
 もちろん、「基本ルールだけで遊びます」という卓があるなら、サプリメントは必要ありません。
 『ジ・アザーサイド』『オルタナティヴサイト』には追加スタイルの使い方が載っていますが、GMがしっかり把握しているならGMにたずねればいいことなので、必要ないかもしれません。

 PLもGMも、興味が出たら他のサプリメントも買ってみる、というスタンスでよいかと思います。

■サプリメント紹介(優先順位が高い順)

▼スキルディクショナリ
▼アウトフィット・カタログ

 PL優先度 ★★★★★
 GM優先度 ★★★★★

 『スキルディクショナリ』は、「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」でキャラクターたちが使う強力な能力「スタイル技能」を全て収録し、データを調節したものです。各データの調節だけではなく、スタイル技能にかんするルールも整理されています。

 『アウトフィット・カタログ』は装備版『スキルディクショナリ』です。これまで公開された装備品を全て収録し、データを調節しています。また、ゴーストやドローンによる「登場」のルールが少し変更されています。

 オンラインセッションをする場合、上記2冊を使っていることが多いため、持っているとセッションに参加しやすくなります。

▼ニューロエイジ・ナウ

 PL優先度 ★★☆☆☆
 GM優先度 ★★★★☆

 「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」から2年後の世界について記載されています。このサプリメントではじめて、「トーキョーN◎VA」内の時間は進んだことになります。

 ニューロエイジで暮らす全てのNPCの2年後の姿や、裏社会の状況や世界各国の現状、トーキョーN◎VA以外の街の様子、アヤカシやヒルコといった異種族がどうなっているか、について書かれています。過去のサプリメントでいうなら、後述の『ジ・アザーサイド』『クロス・ザ・ライン』の一部を2年後にアップデートして掲載していると言ってもよいでしょう。

 「ワークス」という、特定の組織に所属していれば得られる技能や装備品も全て掲載されていますが、秀逸なのは各組織の解説です。千早グループにはどんな部署があるのか、河渡連合の下部組織とは、カーライル・シンジケートはどんな組織か、といった説明が付属しています。CFCのような、あまり表に出ない組織についても書かれています。

 歴史が2年動いているため、GMは持っていた方がいいとは思いますが、なくても問題なく遊ぶことはできます。

▼ジ・アザーサイド
▼オルタナティヴサイト

 PL優先度 ★★☆☆☆
 GM優先度 ★★★★☆

 追加スタイルとして、『ジ・アザーサイド』では「アヤカシ」「ヒルコ」「クロガネ」「アラシ」「カゲムシャ」が、『オルタナティヴサイト』では「シキガミ」「イブキ」「コモン」「エトランゼ」が収録されています。専用のタロットカードもついてきますので、GMをするなら必須かと思います。また、前述の『ニューロエイジ・ナウ』よりも詳しく、アヤカシやヒルコなどについて説明されています。

 どちらのサプリメントにも、追加されたスタイルの使い方について書かれているので、該当するスタイルを使ってみたいプレイヤーには必須と言えるでしょう。
 ただ、GMがサプリメントを持っていて、内容をきちんと把握しているなら、プレイヤーが持つ必要はないかもしれません。

▼クロス・ザ・ライン
▼ビハインド・ザ・ダーク
▼ヘヴン・ダウンビロウ

 PL優先度 ★☆☆☆☆
 GM優先度 ★★★☆☆

 『クロス・ザ・ライン』にはトーキョーN◎VA以外の街や国にかんする情報が載っています。前述の『ニューロエイジ・ナウ』ではカバーしていない部分もありますので、GMならあると重宝するかもしれません。また、PCに追加でPSを与える「SPSルール」や、武器の携帯にかかわる「サンクチュアリルール」、ポイントをためて段階的に判定を行う「フォーカスシステム」といった追加ルールも掲載されています。

 『ビハインド・ザ・ダーク』ではトーキョーN◎VAという街の施設についてアップデートがなされています。前述の『ニューロエイジ・ナウ』とかぶるところはあるものの、地図付きで詳しく説明してあるので一読の価値はあります。
 追加ルールとして「ダブルハンドアウト」が掲載されています。これは、「表のハンドアウト」と「裏のハンドアウト(他のプレイヤーには伏せられている)」を各PCが持ち、複雑なセッションができるようになるルールです。
 また、「“災厄”の原因と超AI、そしてノモスとカオスという裏から人々を操る者の存在」という、非常に重要な情報が書かれています。シナリオを作る際や、世界を深く知るうえで役立つでしょう。

 『ヘヴン・ダウンビロウ』には「ワークス」という追加データが載っていますが、前述の『ニューロエイジ・ナウ』にデータを調整したものが載っているので使うことはありません。
 では見るところがないのかというとそういうわけでもなく、「千早グループ」「ブラックハウンド」「河渡連合」「真教教会」「アヤカシたち(羅生門やサロン・ドルファンなど)」について詳細な記述があります。『ニューロエイジ・ナウ』でも多少触れられている部分ではありますが、このサプリメントでしか触れられていない事柄もあります。

 総じて、この3つのサプリメントは、「GM向け」の側面が強いものになっています。
 以前はそんなことはなかったのですが、『スキルディクショナリ』『アウトフィット・カタログ』『ニューロエイジ・ナウ』で全データが調整のうえ再掲載されたので、前述のような位置づけになった感はあります。

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