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六義園、モッコク手入れの風景

六義園を見学した際に一番長い時間眺めていたのは、職人によるモッコクの樹木剪定の様子。

年間を通じて実生木の整理や樹木の剪定を行うなど、文化財庭園の修景、価値に配慮した管理を実施している六義園だが、モッコクの枝葉が職人の手によって剪定され生長盛んな夏の青々とした芝に落ちていく様、落葉をまとめる台車の美しさ、梯子のかかり方、職人姿が見え隠れする枝間、剪定音が広い庭園に響く瞬間、そのすべてが美しかった。荒廃の時期もあった庭園がこうして年月を経て変化を重ねながら息を吹き返し、丁寧に手入れされ愛されている。

今年は梅雨が長く続き日照量も少なかったが、それでも木々が生き返っていくのを見ているような気がする時間であった。裏方仕事を今もこうして園路脇から見られるというのは、幸せなことだなー。

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