小江戸川越 街絵 ③
小江戸川越は蔵の町であると同時に食の町でもあり伝統的な和菓子、うなぎ、さつまいものスイーツや煎餅、菓子屋横丁のアメ、カフェ等いろいろな食が楽しめる。
今回は食に関係する歴史的にも貴重な店蔵をぶらりしてみた。
□亀屋本店
絵ごころポイント : 堅牢な造り
蔵造りの町並みが始まる仲町交差点右沿いに和菓子の“亀屋本店”がある。
1783年創業の老舗で、川越大火(1893年)の後に再建された店蔵は小江戸の蔵造り建築の代表格の一つで、ツヤのある黒漆喰で覆われた壁や2階の観音開き扉の金庫をも思わせる造りなどは、どんな火事をも寄せ付けないほどの鉄壁な耐火建築だと言える。
百年以上経った今でもその造りは迫力があり、威風堂々の構えを保っている。
□アートカフェ エレバート
絵ごころポイント : 当時の建築職人の技
亀屋の斜め向かいに一見現代建築と見間違う程オシャレな構えのカフェがある。
この建物は1915年築造され、櫻井鉄砲店その後田中屋美術館そして2007年“アートカフェ エレバート”となった。
蔵造りがベースとなっている和洋折衷の造りで、正面の繊細な意匠と洗い出し仕上げが当時の建築職人の技術の高さがうかがえる。
店内では太い柱や屋根裏の木組み等が蔵づくりとわかり、それを生かしたオシャレな空間が広がっている。
二階には窓際席があり向かいの亀屋や通りを上から眺められ、楽しめる。
※洗い出しとはモルタルに種石(小さな砂利)を混ぜ壁に塗り込む左官技術
□蕎麦屋 手打ちそば百丈
絵ごころポイント : 看板建築
川越市役所交差点に木造3階建て銅板葺きの建物“手打ちそば百丈”がある。
1932年釣具店として創建され、その後手打ちそば百丈となった。
建物のフォルム、使用してる素材(銅板)とそのデザインは独特な雰囲気があり唯一無二の存在となつている。
建設当時の銅板はピカビカに輝いていたのだろうか?タイムマシンがあるならばその時に戻って見てみたい。
※看板建築とは木造店舗の正面や側面を銅板やモルタル等で装飾し耐火性をも兼ね備えた建築
Mynoteを見てくれてありがとう。 つづく
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