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27歳初産、出生前検査をした

以前出産時のレポートを投稿したのですが、今回は妊娠中の話です。
具体的には、妊娠中に出生前検査を行いました。
その詳細とそれに至る経緯を備忘録として残したいと思います。

まず、出生前検査とは?


出生前検査とは、赤ちゃんが産まれえる前に病気の検査を行うものです。
ダウン症などの染色体疾患や臓器異常を知ることができます。

検査方法も様々で
羊水や絨毛(じゅうもう)から検査を行う確定検査
名前の通り検査による信憑性は100%
採血などで検査を行う非確定検査
信憑性は80〜90%後半で、あくまで可能性を測るもの
があります。

今回私が受けたのは、非確定検査である「母血清マーカー(クアトロテスト)」です。
妊娠15週から18週ぐらいが検査に適した期間のようです。
私が通っていた病院では、この検査しか取り扱っていませんでした。


なぜ受けようと思ったのか

検査を受けるきっかけとなったのは、旦那でした。
妊娠がわかって少しして、検査をした方がいいのでは?と提案をされました。
提案をしたのは、「障害をもつ子どもはいらない」とかのマイナスな理由ではありません。

旦那は障害をもつ方と関わる仕事をしており、障害をもつご本人やそのご家族の大変さを目の前で見ています。
だからこそ、主にお世話を請け負う私が苦労することを心配した結果の提案でした。

私は旦那の提案には賛成でした。
事前に病気のことを知ることで、心も環境も準備できると思ったからです。

病院へ相談、そして夫婦で向き合う

定期検診の際に検査をしたい意向を伝えました。
すると、本当に!?という反応でした。
詳しく聞くと、出生前検査をするのは
高齢出産
病気を持つ親族がいる
今までの検査で異常がある

などの理由がある場合が多いからでした。
私のように30歳未満で特に親族の病気もなく、妊娠経過に問題がない方が受けるのは珍しいようでした。

そして質問もされました
「もし検査で病気がわかったらどうするのか夫婦で決めてる?」
当時ほとんど勉強せず、ただ検査してみたいという思いだけで、さほど覚悟もなかった私。
この質問で、コトの重大さを実感しました。
「結果が見えた方が辛いこともある。夫婦で話し合って、もしもの場合どうするか決めてから検査しよう」
と言われ、その日は一旦保留に。

帰宅後、すぐに旦那に報告し相談しました。
そこで夫婦の思いに差があることがわかりました。

旦那は、やはり支援しながら生活をしていく大変さに対し、覚悟が持ちにくいという思いがありました。
率直に聞くと、「堕すことも、ないことではない」と言われました。

その時私は瞬間的に「ありえない」と思いました。
妊娠してから今まで、特に子どもに愛情というものを実感してなかったけど、この言葉を聞いてお腹にいる子どもを死なせるなんてこと絶対にできない!!!と思いました。

私は泣いてエコー写真を見ながら
「ここまで大きくなって、生きてくれてるのに堕すなんて絶対に考えられへん。
覚悟が足りひんかもしれへんけど、病気があったとしてもこの子は絶対に産みたい」
と伝えました。

こう書くと、旦那が悪者に見えますがそうではないんです。
・覚悟がない自分の元に子どもがきても、幸せにできるかどうかわからない
・間近で一番苦労することになる私に対しての心配


この2つの理由があります。
こう考える旦那は間違っていないし、思いやりも感じました。
ただ、この時は思いに差がありました。

旦那は少し悩ましげでしたが
「産んで後悔しない、今後が大変になるかもしれないってことを覚悟できるなら尊重する」
と言ってくれ、検査に至りました。



検査をしてみて

採血し、2週間〜10日ほどで結果が出るとのことでした。
結果が出ると、すぐに病院にくるように指示が出ました。

結果は
『確率は低い』
という文言でした。
あくまで非確定検査。でも少し安心しました。
産まれてから1年半の今も、息子に病気を疑う様子はありません。



もし「出生前検査ってどう思う?」と聞かれたら
私は『受けてもいいんじゃないかな』と答えると思います。
でもそれは、“オススメする”という意味ではありません。

私たち夫婦は福祉業界で働いて、ある程度病気のことも知っているつもりです。だから、検査に対して抵抗感も少なかったし、産んだ後の覚悟も早くついたと思っています。
それでも、書いたように夫婦での話し合いは必要でした。
でも、夫婦としてとても大切な話し合いだったとポジティブに捉えています。

無駄に検査を受ける必要は無いと思うけど、
検査を受ける人
中絶を選択した人
を否定したくは無いです。

ましてや
検査を受ける=中絶前提=悪い人
なんて絶対に思わないで欲しいです。

染色体や臓器異常はなかったとしても、これから知的障害や発達障害が出てくるかもしれません。
成長過程で、身体に障害を負うかもしれない。
息子も、いくら出生前診断で陰性だったからといって、今後何も起こらないという保証はないと常々思っています。

難しいことだけど、何かあった時は
きちんと家族で向き合って、その時々に合った最良の選択ができたらいいなと思います。

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