![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53613873/rectangle_large_type_2_2bcd9ad47cd41b384847459e72f3a8b7.png?width=1200)
Amin A.さんのspacの解説をまとめた
日曜日の考え事:「SPAC」
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
東証が日本版SPAC(特定買収目的会社)の解禁を本格的に検討することを、
- ベンチャー企業の経営者、
- 米国でSPACに投資してきた投資家、
- 投資の自由を重宝する市場参加者として
大いに歓迎したい。本気で検討するとは思わなかった。
今日の長文スレはSPAC入門…
1/10
SPACは多くの投資家にとって馴染みのない発行体だが、端的に言えばスポンサーのM&Aの腕に投資する商品。米国流のSPACは個人投資家に本来ないスタートアップ等に投資できるチャンスを与えてくれる。勘違いされやすいが、スポンサーにただお金を渡して祈るだけではない。2/10
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
SPAC上場で調達した資金を信託する義務があり、設定期限(3年等)内にディールが成立されなければ資金とその間に貯まった利息を投資家に返還する。上場時に参加すれば、ある意味、定期預金のようなもの。多くの場合は一株当たり$10の価格で上場され、清算の場合は$10+利子が返ってくる仕様。3/10
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
さらに投資家権利としてディール成立時の償還権限がある。ディールに賛同しない場合は、清算時と同じ元本+利子を受け取る権利がある。これは最近、SPACが無事にディールをクローズする支障ともなっているが、それはさておき。4/10
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
投資する上で要把握なリスク要素は
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
①流通市場の価格形成の不効率性
②ディール発表時のエコノミクス
③上場スキームによる一部投資家権利の有無
①は流通市場で取得する場合の「ディール前の空白期間」。株式や暗号資産と同様に需給で動くSPAC株は時と場合によって元本($10)を大きく上回る。5/10
$14で取得すると、一株当たり40%以上の付加価値をつけるディールを発表するのに賭けているので、相当リスクがある。一方で$9で取得すると、ディスカウント債のような商品になる。
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
②は一言で説明しづらいが、SPACは「良いディール」を目指すべくスポンサーが努力するもの。6/10
M&Aの経験がない有名人のSPACに投資して低収益企業を割高でかつごく少数持ち分しか取得しないディールが発表されれば、元本を上回るリターンはほとんど見込めない。
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
③は米国流のみの要素かもしれない。7/10
日本は米国より厳格な基準を設けると報道されており一部のHF向けにキッカーとして上場時にワラントを発行するのが認められない可能性。ワラントがある場合はディール成立時にワラントを付与されてない投資家の持ち分がその分、希薄化される。
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
あと他企業と同様に不祥事リスク等は無論ある。8/10
規制上、SPACが取得する企業は上場企業と同等の会計・報告・管理・監査機能がなければ取得できない。
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
SPACの悪用は、上場ゴールのマザーズ企業となんら変わらない。手段の問題ではなく当事者の問題。9/10
ベンチャー経営者として4年前から上場まで会社を導いていくのがいかに困難で過酷なプロセスかを日々痛感している。上場の選択肢が増えることは、経営者として歓迎すべき出来事。SPACを単なる「投機」と批判される方は見当違い。10/10
— Amin A. (@aminimaz) May 30, 2021
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?