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鹿野に清流運ぶ 潮音洞

山口県周南市鹿野を応援する「まちづくり応援団えーる」団長のふみぞうです。
今回は、鹿野に清流を運ぶ用水路「潮音洞ちょうおんどう」についてご紹介します。

かつて、台地に存在する鹿野の町は水利の便が悪く、かなり深くまで井戸を掘る必要がありました。
低地を流れる川まで水を汲みに行かねばならず、人々は大変な苦労を強いられていたようです。

このような状況を見た岩崎想左衛門重友いわさきそうざえもんしげともが、1561(慶安4)年、藩に水洞の掘り抜きを請願。
3年の歳月をかけて潮音洞は完成し、以降は水に悩まされることはなくなったそうです。

周南市役所鹿野総合支所前の、岩崎想左衛門重友像

導水路870メートル、洞内89.4メートルの潮音洞から流れる水は、かつて鹿野のメインストリートを流れていました。

かつての鹿野のメインストリート。真ん中の水路に、潮音洞からの水が流れています。

取水口から流れる水は、漢陽寺の裏山の出水口から境内を通り、平成6年に整備された清流通りへと流れます。

平成20年に「平成の名水百選」に選ばれた清流は、秋には灯ろう流しが行われるなど、地域住民に親しまれています。

10月に実施された灯ろう流し

約450年もの昔、機械もない時代に、人の手で掘り抜かれた潮音洞。
その清流は、今も鹿野の人たちにとってかけがえのないものとして在り続けています。

動画でも潮音洞の紹介をしています。
ぜひご覧ください。


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