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ビックリした顔の人に会った話。

朝は起きます。

顔を洗うし歯も磨きます。

朝ごはんは食べません。

お腹は空いているのです。

通勤は音楽を聴きます。

じっとして聴きます。

仕事をします。

出来るだけのことをします。

昼ごはんは食べるし、コーヒーは苦いです。

会社の人とは挨拶以上の話をします。

挨拶以外はしないこともあるのです。

仕事はします。

ほどほどします。

友達がいないのです。

特に困ったこともないのです。

でも友達になってもらえたら、嬉しいかもしれないのです。

子供には乳酸飲料を飲んでもらいます。

便秘が改善するようにと、祈りながら飲んでもらうのです。

みんな寝る。

音楽を聴く。

薬を飲む。

考える。

うとうとする。


昔から思っていたこと。

ずっと考えていたこと。


「来世はダンゴ虫」


きっと楽しいはずと思ったりします。


石の裏とかにくっついたり。


時々丸まってみたり。


子供に突付かれて

「やーめーてー。」

なんて叫んでみたり。


きっと楽しいはずと思ったりするのです。




昔から思っていたこと。


「来世はミノムシ」


きっと楽しいはずと思ったりします。


枝からぶら下がってみたり。


袋のなかで丸まってみたり。


子供に突付かれて

「やーめーてー」

なんて叫んでみたり。


きっと楽しいはずと思ったりするんです。



きっと楽しいはずと、ここ10年ほど思っていたんですが、そんなでもなさそうだと気がついたこの頃。




これを成長と呼びたい。



大人に成長と思いたい。



そんな風に思い込んで老いていきたいんです。

そんな風に老いてきたのでした。


それで今、

「ぶくおさん、捨てようと思っていたコーヒーをカップに淹れておいたので、ちゃんと飲んでくださいね。」

と職場の人から言われた返事が

「ありがとう。」

だったのは正解なのかを悩むのです。



ほら、世界はさ。

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