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ラッキーガール。

今日は少し暖かい日でした。

暖かい冬なんだと思います。

そういえば結婚したのは冬だったけど、

あの時は寒かったかしら

暖かったかしら。

ずいぶん遠くまできたものだと思います。

結婚して間もない冬のある日の午後、
奥さんからこんな話をされたわけです。

「私ね、子供のころ犬を飼ってたことがあるの。
犬種なんてものはなくて、雑種。
私が言うのもなんだけど、
あまりキレイな犬ではなかったと思う。
何も覚えられなくて、お座りもお手も出来なかったし。
何故か人嫌いな犬だった。
家の前を人が通るだけで、噛みつかんばかりに吠えて。
家族だけに馴れていたかもいうとそんなこともなく、
兄は何度か噛まれたことがあるわ。
私や両親にも唸ることもよくあったし。
そうそうありきたりだけど、コロって名前だった。
それで私が中学生くらいに、コロは亡くなったの。
最後まで懐くことはなかったけれど、
死んでしまったら、やっぱりそれは悲しかったなあ。
ちゃんと火葬してお骨にしてもらって、
今は実家のテレビ台のところに置いてあるの。
それでお願いがあるのだけど、
コロのお骨をあなたの家のお墓に入れてもいいかしら?」

結婚て大変と思った。

あれからずいぶん遠くまで来たなあと思いますよ。

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