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私のペルシャ料理が0点から20点満点になる話②

前回、大量の玉ねぎを茶色くなるまで炒める「あめ色玉ねぎ」が上手く作れず、イランのお義母さんから「sakuraの料理は0点」と言われてショックを受けた私。

日本では、こんなにハッキリとショックを受ける言葉を普通は言わないし、言われたこともありませんでした。

そして、日本人は相手の言うことを真に受けとめてしまう真面目な国民性。私もそうなので、イラン人のジョークや話し方に慣れるまで少し時間が掛かりました。

あまりにも昔の話なので、それが一体いつだったのかは覚えていませんが、ある日のこと、ついに私はお義母さんから「あなたの料理は20点満点よ!」と言われる日がやってくるのです!!

そう言われるまでには、私のペルシャ料理は本当にいろいろな失敗や試行錯誤を繰り返しました。

日本とは違う料理方法にびっくり!!

そもそも、お米を炊くにしてもそのやり方が全く違う日本とイラン。
イラン米は、カリフォルニア米に近い細長いタイプで、通常、炊飯器は使用しません。

下記に、私が個人的に戸惑った料理方法などについてまとめてみました。

①米の炊き方~塩と油は必須!

通常、炊飯器は使いません。鍋で炊くのですが、その際必ず塩と油を入れるのが普通です。『おこげ』を作る際は、薄くカットしたポテトを使用することもあるのですが、おこげは今でも好きです!鍋での炊き加減に慣れるまでは本当に苦労しました。

『あめ色玉ねぎ』は基本中の基本

イランの煮込み料理では、私が失敗した「あめ色玉ねぎ」をよく使います。これが出来ないと、基本が出来ていないって感じになってしまいます!慣れれば、料理にコクが出て美味しさが引き立ちます。

今では、日本のスーパーでも冷凍の「あめ色玉ねぎ」が売っているのを見かけるようになりました。

肉以外はまな板を使わない!

前回も書きましたが、イランの人は本当にとても器用に包丁を使うのです。日本で、まな板を使って素材をカットしていた私にとって、まな板無しでの玉ねぎのみじん切りを見た時は目からウロコ状態でした!!

ちなみに、私はイラン在住時まな板を使用していました。簡単なカットは手だけでやっていましたが、やっぱりまな板使った方が安心してキレイにカットできるんです!

イランの料理は、豆類、トマト、野菜(ハーブ・薬草)、そしてヨーグルト!

よく、「イランの料理って辛い?」という質問を受けましたが、基本的にイランの料理は辛くないです。

暑い国、砂漠、中東などのイメージから「辛い料理」と思ってしまうのでしょうか?

イランでは、実にさまざまな「豆類」を使用します。主に、煮込み料理で使います。

例えば、ルビヤゲルメズ、アダス、ラッペなどがありますが、今回は細かい豆の紹介や料理の紹介は省きます。

とにかく、イラン料理に欠かせない、なくてはならない素材と言えば

豆類、トマト、ハーブや薬草などの野菜類、そして何と言っても毎日の食卓に無くてはならないのがヨーグルトです

イランのヨーグルト、本当に美味しいんです!

ちなみに、お義母さんはよくヨーグルトを手作りしていました。

よく食べる肉は、羊や鶏肉でした。地域にもよりますが、たまに、本当にたま~に魚も食べました。私は、羊ではなく牛肉を買う事が多かったです。

また、イランでは焼きたてのナンをよく食べてましたが、ナンにもいろいろな種類があって本当に美味しかったです!

ゴルメ・サブズィが20点満点になる!!


イランの代表的な料理のなかに、ゴルメ・サブズィと言うのがあります。
初めてその料理を目にした時には、見慣れない色の煮込み料理に、ちょっと戸惑いました。

食べてみても、「ふうん、、、。こういう味なのか」と思うくらいだったのですが、何でしょうね。ずっとイランに住んでいたら、いつの間にかこのゴルメ・サブズィが大好きになっていたのです!

そして、いつしかゴルメ・サブズィが得意料理に!!

ある日のこと。
お義母さん(ママ)とお義父さん(ババ)を家に招待して、食事を一緒に食べました。メニューはゴルメ・サブズィ、お鍋で炊いたご飯、サブズィ・ホルダン(生で食べるハーブ野菜)、マースト(ヨーグルト)、野菜サラダなどだったとおもいます。

そしてついに!
お母さんからあの言葉が!

「sakura! あなたのゴルメ・サブズィはとっても美味しい!」
「私はあなたに20点満点をあげる!」

この言葉を言われた時は、本当にすごく嬉しかったんです!

だって、初めは0点って言われてたんですよ!?
0点から20点になるまでには(料理のコツをつかむまでには)、何度も失敗したり、「上手く出来た!」と思ってもまた「なんか違う」味になってしまったり、の繰り返しでした。

後日談

さて、今現在は日本の地方の田舎で暮らしている私。
ペルシャ料理を作ることはほとんどなくなってしまいましたが、時々旦那が作ってくれます!

もし、ここ何年もイランの料理を作っていなかった私が「ゴルメ・サブズィ」を作ったら、お義母さんはいったいその料理に何点を付けてくれるのでしょう!?


今日は、イランに住んでいたころに「sakuraの料理は0点!」と言われてから20点になるまでの話の続きを書きました。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!









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