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ボクちゃん 中村繁一

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新任教師の一年間の出来事、様子をおもしろ、おかしく、オーバ             ーに綴っていきます。  (かなり過去の出来事を綴っています) 今の時代にはマッチしないと思いま…
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#六年生

ボクちゃん 35   卒業式

ボクちゃん 35   卒業式

ボクちゃん 35

二月も過ぎ三月には入った。

この頃になると、一年の総まとめとして、教師達は次学年へとか、中学校へとかへの児童に対しての配慮を高める。

特に六年生は中学校へ行ってもやっていけるように、総まとめの段階を考えて児童の心情に気を配る。

そして次の行事は卒業式である。

またまた職員会議を持つ。

役割分担、各係を決めて話し合う。

ピアノの係、バック音楽の係、それぞれ話し合いなが

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ボクちゃん 33   三学期

ボクちゃん 33  三学期

ボクちゃん 33

続いて三学期の始まりである。

子ども達は、一段と成長している。

あからさまな頼もしい姿が見受けられた。

冬休みの経験が肥やしになったのか、六年生などは、最早大人以上の風格さえ感じられる。

体格も立派になり、大人顔負けの容姿である。

そして、六年生にとっては、小学校生活、最後の学習発表会を向かえる。

寒い寒いこの時期に、子ども達は、最後の思い出となる行事に、熱心になっ

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ボクちゃん 20   ある日のこと

ボクちゃん 20   ある日のこと

ボクちゃん 20

そんなある日、ひとつの事件性が起こった。

昼休みに六年生の児童が暴力行為を起こした。

所謂喧嘩である。

僕が廊下を巡視していた時だった。

いくら小学生だといっても、六年生にもなると、子どもの喧嘩とはいえない。

とにかく止めなければストップしないのである。

少し激しいものがある。

そばにいたひとりの児童も、慌てふためいて、止めていた。

放置していたら、怪我でもしそ

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ボクちゃん 8 余談 児童

ボクちゃん 8 余談 児童

ボクちゃん 8

ここで断っておくが、僕は。夏目漱石の「坊っちゃん」を真似て書いているわけではない。参考にはしたが、自分なりに書いている。

それに僕は、「坊っちゃん」は、過去に二回ほどしか読んでいない。映画も二回ほどしか見ていない。

そのあらすじも内容も、ほとんど覚えていない。

記憶にあるのは、マドンナ先生の存在と、赤シャツと山嵐の名前ぐらいである。

それに「小説の書き方」という本を買った

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