19歳スナック勤務70代に告白される。
18歳で上京し、仕送りなどはなかったため
自力で学費を稼ぎ学校に通わなければいけませんでした。
でもこれは自分が東京に行く条件であり、
自分で選んだ道。
だからキャバクラの体入にいってみたり、
ガールズバーで働いてみたりしながら、
学校に行くことは苦ではありませんでした。
でもキャバクラは女の子の派閥や売り上げ目標がきつく、ガールズバーは立ちっぱなしがダメで、長く続かず、どうにか普通のファミレスなどのバイトより効率よく稼ぐ手段を探してみつけたのがスナック。
高田馬場のこじんまりとした歴史のあるお店。
スナックとはいえど昔はラウンジのようなお店だったようで、時給もそんなに悪くない。
スタートは時給1700円(+ドリンクバック)
同伴も目標はないが、すれば自分の売り上げになるという。
自分に合う気がする!!!! そう思った。
そして面接に合格し働くことになった。
しかしびっくりするほど自分以外のキャストさんは、
お姉さん(一番下は29歳 上は50代⁇)
と私は飛び抜けて若かった。
でも、そんな私でも優しく受け入れてくれるお姉様方。
ちょっと偏屈だけど親しくなるとすごくよくしてくれる店長。
環境に恵まれていた。
まぁたしかに自分でも自分の性格は年齢以上に落ち着いていると思う。
年がすごく離れていても割と会話ができるし、
同年代と会話するより、年上と会話することが好きだった。
だからこの店に馴染めたのかと思う。
スナックだから当然カラオケもあるし、カラオケを歌うために来てるお客さんもたくさんいた。
この店で覚えた歌は、
銀座恋の物語
ロンリーチャップリン
カナダからの手紙
愛が生まれた日
など。決して19歳が歌えるレパートリーではないおじさま受けのレパートリーが出来上がったのである。
歌うことが昔から好きで比較的懐メロが好きだった私にとって申し分のない、むしろ最高の職場だったかもしれない(笑)
(このスナックでの経験はのちに、社会人になって社会人カラオケや大人男性との合コンカラオケにとても生かされるということはこの時の私はまだ知らない)
なんだかんだでスナック勤務2.3ヶ月を過ぎると、
若いペーペーの私にも同伴してくださるお客様ができた。
鈴木さん(仮名) 70代。某印刷会社代表
私のおじいちゃんときっと変わらない。
同年代の鈴木さん。お店の太客。常連さんだった。
私がお店に来る前に辞めてしまった女の子がかなりお気に入りだったよう。
カラオケが大好きで昭和デュエット曲をたくさん教えてもらった。鈴木さんとたくさん練習した。
そしてある日メールアドレスを聞かれ、
焼肉に行こうという話になり、
急に同伴することになった。
ありがたいと思った。
池袋のとある高級焼肉屋さんに連れて行ってもらい、
写真映えのする盛り付けをされた
キラキラしたお肉をお腹いっぱいに食べた。
こんなお肉が食べれるなんてっ。。。
ただただ感動した。美味しかった。
すると鈴木さんが食事の途中で一言。
来月の24日、25日って何してるの?
えっ来月ですか?(来月って12月だぞ…クリスマスだぞ…)
なんとなく嫌な予感がする。
「僕はすみれちゃんが好きだからさ、もしよければ、その日1泊2日で熱海の良い温泉を予約してあるんだ。もしよかったら一緒に行って欲しい。」
背筋が凍った。
孫みたいな年齢の私と温泉&お泊まり⁉︎
絶対に無理。ご飯食べるだけで十分。
19歳の私はその時男の人ははいくつになっても男で、
男はいくつになっても若い子が好きっていうのを目の前で実感した。
私はその日はどうしても実家に帰らなければいけないというギリギリむしろアウトな嘘をつき、
なんとか予定をお断りすることができた。
男の人っていくつになっても若い子が好きですか?
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