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「発掘された日本列島 2020」行って来ました!

江戸博で開催している「発掘された日本列島 2020」見に行って来ました!
速報的な展示は縄文では新潟の一ヶ所(めちゃくちゃ興味深かった)だけですが、同時に展示されている特集「日本の自然が育んだ多様な地域文化」はかなり縄文が多かった!

その速報は新潟の石船戸遺跡。縄文晩期に新潟でも亀ヶ岡の影響があるのはあるのですが、ここまで本場そのままの遮光器土偶と大洞式の土器が出ている遺跡は珍しいのではないでしょうか。さては東北からの移住組か?
土偶の写真は失敗、行って確かめて!

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特集企画は地域と時代を俯瞰できるという特集展示です。最初に目につくのはこの火焔型土器。裏面が剥離していて作り方がよくわかる。
同時に青森の是川からの土器も展示、こちらも素晴らしいモノですな。

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旧石器は北から南まで四ヶ所の石の産地、なぜか接合資料という石器やそれを作る時に出た石の破片を接合して原石を復元したものがメインの展示だった。
でもいつも思うんですが接合資料ってカッコよくないですか? メカっぽくて。

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あるかどうかわからない石器の小さな欠片を探してそれを組み立てていく作業やばくないですかと以前研究者に聞いたことがあるけど、「意外とそんなに大変じゃないよ」と言ってたのはただの強がりだと今でも思っている。
まさに #地獄のジグソーパズル

特集展示、旧石器の次はもちろん縄文。北海道の骨角器や千葉の貝のアクセサリーも気になったけど、岩手御所野遺跡からやってきた大木8bの都会的なセンスに脱帽した。

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中部高地代表は「縄文のビーナス」の出身遺跡、棚畑遺跡。展示全部がすごかったけど特に目についたのはこのパネル文土器。まるでフランケンシュタイン博士に魔改造されたかのような文様のパッチワークぶりに上部には世相を反映したかのような「コロ…」の文字らしき文様。

井戸尻と原村からもすげえのが紹介される。
当然全部が見所だけど、いくつか気になるものといえばこの曲げわっぱ風の土器に顔面把手(裏も見える)。それから縄文zine誌上で勝手に勝坂46に選抜した矢印がカッチョいいこの土器も!

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今回の展示では実はこれが一番気になっていた。関西、琵琶湖の湖底、粟津湖底遺跡の土偶。これはなかなか見れませんよ、マジで。よく見るとこの顔も仮面なのかしら…

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九州の土器も北海道の続縄文も。
九州の阿高式土器のおおらかに見えて繊細な文様は何時間でも見てられる(やや誇張)。

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時代は弥生、古墳と続いていく。こちらは気になったものを少し。
弥生時代の勾玉とフォルムがカッコいい石剣。勾玉はファイヤーキングで出して欲しい。

古墳の埴輪もいくつか展示されていた。写真はどうみても小鳥にしか見えない鷹を手にした鷹匠の埴輪と見てると不思議と腹が立ってくる(偏見)鹿の埴輪。

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あと山梨の梅之木遺跡から復元の石斧や縄文の道具が出ていた。ここは道具から竪穴住居を作るプロジェクトをやっている遺跡で、その経緯も縁あって最初から現在までちょこちょこ紹介していたのでなんだかうれしかった!

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今年の発掘された日本列島展も面白かった。ダイジェストのダイジェストくらいだったけど時代と地域が大きく俯瞰できる良い展示だった!東京を皮切りにこれから新潟、福島、愛知、大分と巡回するので見に行ける方はぜひ!

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