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9 小中高の先生が今も先生

 大学教員の働き方に関する本は少ない。新任教員の時代、あらゆる教職に関する本をすがるように読み漁った。偏差値の低い大学で苦労したので、『ビリギャル』まで読んだ。

その結果わかったことがある。

塾や予備校には、学校のレールから完全に外れた生徒が無理に来させられている場合がある。そのとき教師がやることは生徒の私生活の立て直しである。
「しつけ」と無縁そうな大学教員も、実は相当そういうことをやらなければならない(自分が一番しつけられるべきと自覚してるのに。辛い)。だから大変参考になった。

小中高の先生には進路指導がある。
大学にはない。そこは楽できているんだと気づく。

小中高の部活の顧問、保護者対応、野外活動への引率は、大学も、ところにより、ある。大学生の場合は行動範囲が広がるし金もあるので、より厄介な問題が起きる。

小中高の先生はどうやって良い授業をするか、そのために事務仕事をいかに効率的にやるかということと向き合っている人が多い。しかも言語化して後進に伝えてくれる人が多い。ありがたい。

もっと大学教員も授業のこと、雑用に殺されそうなことなどを発信してくれればいいのに。
今のところ大学教員が発する情報は「どうやって教員になったか」「なぜ辞めるのか」というものが多いように思う。もっと現職の意見を読みたい。