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相撲の見えない「歪み」

株価とは企業業績に由来する価値と、短期的な歪みで構成されると言われています。本質的な価値は変わらなくても、前日にダウが上がったという理由で、短期的に株価が上昇したり、逆にアップルの売り上げが良くなかったという理由で、同じように短期的に株価が下落したりします。

このような”過剰反応”を見て、株式市場においては短期的には価格に「歪み」が生じやすいとも言われています。しかし、適正な、もしくは適正だと思われている価格・数値から「歪む」のは株式市場だけなのでしょうか。

そんなことはありません。以下のグラフは少し前に話題になったシカゴ大教授Steven Levittの2000年の論文で相撲の勝敗の歪みを示唆するものです。

理論的には7勝も8勝もほぼ同じでいいはずなのに、8勝する力士が明らかに多く出ているのです。

相撲をご存知の方なら「勝ち越し」がどれほど大きな意味を持つかはご存知だと思います。つまり、7勝7敗で千秋楽を迎えた場合、統計上歪みと思われるくらい大きな確率で、その日は勝つ力士が多いという事象が起こっているのです。

歪んでいるのは株式市場だけではありませんし、もし、それを収益に変えることができればそれは、とても魅力的な投資機会になります。そういった歪みを探すのはとても興味深いものです。


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