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●完全版:5/1(月)◆JAよ、ああJAよ! キミたちは恥ずかしくないのか。なぜ「産地偽装」を繰り返す?

難(むずか)しいことを易(やさ)しく、悲観を楽観に、そして
全員の人たちを「笑顔へ」と、つなぎたい……。

★★なお、本文のコピーや、転載、転送、抜粋などは著作権法
  に触れます。皆さんには関係がないと思いますが、山田が
  今後も皆さんのために活動したいため、ぜひその点、よろ
  しくお願いします。



◆◆━━━━━━━━━━━━━━◆◆
ニッポン人の心と体を、「笑顔で」救う!

★完全版メルマガ「暮しの赤信号」★

2023年5月1日(月)号

No.4613

毎朝、早朝5時、全世界に向けて2つの
配信スタンドから合計約5200部を発行。
(日曜のみ休刊)

創刊日:2004/10/5

【注】まぐまぐ!から受信されると、
上部に[PR]と記載した広告が掲載され
ますが、当方とは無関係です。
◆◆━━━━━━━━━━━━━━◆◆

『脱コンビニ食!』(平凡社新書)や
『危険な食品』(宝島社新書)などの著
者で、食生態学者、そして日本危機管理
学会員でもある山田博士(ひろし)が配
信。食べものだけでなく、人としての生
きかたを考えます。なんともユーモラス
な文体が人気のようで……。



本日の「完全版」は、100%掲載です。
山田のすべてを、受け取って下さい。

本日の「短縮版」は、後半のかなりの部分
を省略しています。

でも、参考になれば嬉しいです。




やあ、こんにちは。
山田博士(ひろし)です。
お元気でしたか!

今日もまたお逢いしましたね。
嬉しいです。

地球という星を平和にしたい。
そして子どもたちの頬(ほほ)に流れる
涙をストップさせたい。

空をのんびり旅する雲たちを眺めながら、
ぼくはいつもその方法を考えています。

そのために、「食べもの」が人を180
度変え、家族を変え、文明を変え、歴史
を変えてきた重い事実を、知ってほしい。




▼本日の目次▼

【1】

本日は、出来たてホヤホヤの「新作原稿」で
す。

後日、電子書籍「社会の裏側!」として公開
するつもりですが、いつになるかは未定です。
ただ、読者限定で、この欄で先行して提供し
ています(「短縮版」は、前半だけ)。

(隔週月曜日に、この欄で、本邦初の原稿を
発表しています)

【2】

あなたやあなたの家族を命懸けで救う、
山田博士作品集

まだご覧になっていないかたのため、今回
は、4/29((土)号で案内したその部分を、再
掲載しています(掲載は、5/2まで)。

★さて、今回は、大人気の音声作品「山田
博士のいのち吹き込み、生録(なまろく)
30分!」全5巻のうち、第1巻です!

(以前、嬉しい声をたくさんいただいたの
で、再度、ご案内します)

以前、聴き逃したかた、ぜひどうぞ。
期間限定ですが、大幅割引にしています。




==================

【1】今回のタイトル

JAよ、ああJAよ! キミたちは恥ずかし
くないのか。なぜ「産地偽装」を繰り返す?

~いま、中国が世界中から大量の食糧を買い
占めています。こんな中、JAこそが、本気
で若い人を農業に呼び込み、安全で安心な
「日本農産物」を世界に広げましょうよ~

==================



(隔週月曜日に、この欄で、本邦初の原稿を
発表しています)






【目次(概略でもあります)】

★(第1章)

つまり、この方法で、その米が国産米なのか
中国産米なのか、即座に分かるというわけな
んですね。それによれば、そのJA京都の米
卸会社のお米の「10粒のうち6粒が中国産」
だったのです……

★(第2章)

JA高知県が、このような発表をしています。
つまり、四万十(しまんと)営農経済センタ
ー(四万十町)のJA職員4人が、ブランド
米「仁井田(にいだ)米」の産地を偽(いつ
わ)っていた、とね……

★(第3章)

いま述べたようなことを、いますぐ日本農業で
始めれば、もっともっと日本社会は豊かになる
と思いますよ。とくにいま、中国が大量に世界
中から食糧を買い占めていますから、これは喫
緊(きっきん)です……








★(第1章)

つまり、この方法で、その米が国産米なのか
中国産米なのか、即座に分かるというわけな
んですね。それによれば、そのJA京都の米
卸会社のお米の「10粒のうち6粒が中国産」
だったのです……





ぼくは以前、長野市で、JA(農協)に頼
まれて、講演をしたことがあります。

ここは、全国でも有数規模のJAなんですね。

広い会場で、多くのかたが熱心にメモを執
(と)りながら聞いておられた光景が、い
まも、目の前に浮かびます。

その講演が終わったあとは、担当の皆さん
がたと、近場の居酒屋で意気投合しながら、
今後の農業について話し合ったのも、いい
思い出です(まあ、ぼくは、ただ酔っぱら
っていただけですが……)。

皆さん、本当にいい人ばかりでした。

純粋に、日本農業の行く先を、心から見つ
めていたのです。

ぼくは、このJAが、いま衰退して行って
いる日本農業を、大いなる力で立て直して
くれるだろうと信じて、この講演を引き受
けました。

だから、いつもこのJAの動向を見つめて
いたんですね。

もちろん、一つの組織ですから、その内部
にはどこにでもあるようなモヤモヤしたも
のは存在するでしょう。

それは仕方ありません。

★★★

たとえば、政治との癒着(ゆちゃく)や、
農民との経済的な関係など、いろいろとあ
るのは分かっております。

ただ、ただ……だからこそ、今回のこの
「大事件」には、もう、それこそ、イスか
ら転(ころ)げ落ちそうになるほどの、大
ショックを受けてしまいました。

そう、JAによる「産地偽装」事件。

いや、単なるミスじゃなく、JAが率先し
てこの「産地偽装」に手を染めていた。

いったい、JAは、どうしたと言うのでし
ょう。

これは、●●をぜひ復活してほしいと強く
願っていたぼくたち日本人に対して、大い
なる「裏切り行為」だと言えませんか(●
●は、下記の設問をご覧下さい)。

とくに、中国が札束をはたいて、世界中か
ら食糧を大量に買い占めているいま、日本
の農業を立て直すのは、日本人にとって、
喫緊(きっきん)の課題じゃなかったので
しょうか。

★★★

まあ、ぼく個人だけがショックを受けるの
なら、それはそれでかまいません。

でも、日本人たちの今後の食糧問題を考え
れば、そして子孫たちの存亡について思え
ば、この「産地偽装」事件は、由々しき問
題です。

とてもいつものぼくのように、エヘラエヘ
ラなんか、しておれないんですなね(笑)。

舞台は、京都でした。

関西ではJAの米の「安売り合戦」が過熱
していました(事件発覚の2017年当時)。

そのため、プライスリーダーとして、適正
価格で売られるべきJAの米が、なんと、
スーパーなどでは、「半値」ほどだったわ
けですね。

★★★

まあ、たまには、利潤抜きの、「激安」で売
られることもあるかもしれません。

イベントとしては、仕方ないでしょうしね。

でも、これは、イベントでも何でもない。
JA自身が仕組んだ、「産地偽装」事件だっ
たんです。

つまり、品質の低い「中国産米」を混ぜて、
いかにも国産米のように見せかけて安く売
られていたわけです。

もしこうすれば、利潤は出ます。

なにしろ中国産米なら品質は悪いけれども、
安い(笑)。

十分、利益はでます。

もし堂々と、そのお米が「中国産米」と記
載されて安く売られるのであれば、まあ
それはそれでいいでしょう(本当はよくな
い。だって、瑞穂[みずほ]の国である日
本では、もっと、安全で安心な国産米を広
げるべきですから)。

★★★

このような「産地偽装」が、一つの企業が
隠れてコソコソと実践したのあれば、いつ
ものように、その企業を責めれば、それで
終わります。

そして、これもいつものように、企業の代
表者がマスコミの前で、揃って頭を下げて
いる写真を公開すれば、それで終了です。

それにしても、最近、こうした「頭を下げ
ている写真」が、ナンとも多いなあ(笑)。

そして、国民も、あの企業が、こんなこと
をしたんだよねえ……なんて言いながら、
時間とともに、こういう事実すら、みんな
忘れてしまうわけですね。

だけど、今回は、日本の農業の元締めでも
あるJAが、こうした「産地偽装」を、意
図的に進めていた。

こうなると、ぼくなど、とても黙ってはお
れません。

きっと皆さんも、そうですよね。

日本人として恥ずかしいし「悲しい」……。

★★★

この事件のいきさつは、こうでした。

農業新聞のある記者が、関西地方で、極端
に安価で販売されていた、疑わしいと思わ
れる「コシヒカリ」を大量に購入しました。

そして、その米を、国内最大規模である、
産地判別検査機関「同位体研究所」に検査
を依頼したわけです。

いまは、このように、「検体の組織中の元
素の安定同位体の比を調べる」……という
方法があるんですね。

便利な世の中になりました。

こうすれば、米粒の種類を判別できるとい
うわけです。

つまり、その米が国産米なのか中国産米な
のか、即座に分かるというわけ。

全国で販売されているすべてのお米を、一
度、このような方法で検査してほしいもの
ですよね。

本当は、そのような疑いなどしたくはない
のですが、現実を見れば、そうしたいと思
いませんか。

★★★

まあ、余談は別にして、こうして検査した
結果、どうだったのか。

この研究所では、検体の組織中の元素の安
定同位体(同じ元素でありながら、わずか
に重さの違うもの)の比率を調べる手法で、
いままでも調べていたと言います。

2009年以降、なんと1000件以上の精米の
産地判別を行っていた……と言います
(このあたりの出所は、「文藝春秋」2023
年4月号より)。

つまり、こうしたお米の産地を調べること
については、かなりの実績があるという
わけですね。

信用のおける内容だということです。

2週間後にその検査の結果が出たのですが、
これを依頼した、その記者は、結果を見て
驚いたと言います。

★★★

そりゃあ、そうでしょう。

だって、その「10粒の検体のうち、6粒が
中国産と判別された」……とあったからです。

60%が中国産米だった!

もう少し具体的に言いますと、「JAグルー
プ京都」の米卸会社「京山(きょうざん)」
という企業があるのですが、そこで精米し
て販売していた4袋(4銘柄各8キロ)の
うち、「滋賀こしひかり」については、そ
の「10粒の検体のうち6粒が中国産と判別
された」……とあったわけですね。

こりゃあ、驚きます。

何かの間違いじゃないかと、そばにいる誰
かのホッペをツネってみたくもなります(自
分のホッペをツネろっていう声)。

だって、JAグループの企業が販売するお
米の、なんと「60%が中国産米」だった
というのですから。

★★★

本当なら、あり得ない話です。

ところが、この問題は、一人京都だけのお
話ではありませんでした。

誰もがブランド米だと思っている、「新潟県
魚沼産こしひかり」。

これも調べてみましたら、「10粒中4粒が
中国産」で、しかも、その「魚沼産米」で
さえ、他府県のお米である可能性が高かっ
た……と言います。

さらに、「京都丹後こしひかり」については、
「10粒中3粒が中国産米」でした。

お米の表示を信じるしかないぼくたち消費
者は、今後、何を信じて生きて行かねばな
らないのでしょう。

★★★

日本人の「主食であるお米」が、いつの間
にか、このような「非常事態」になってい
たわけですね。

これと同じようなことが、四国の高知県で
も、起こっていました。

かなり、全国に広がっていたわけです。

つまり……。




★(第2章)

JA高知県が、このような発表をしています。
つまり、四万十(しまんと)営農経済センタ
ー(四万十町)のJA職員4人が、ブランド
米「仁井田(にいだ)米」の産地を偽(いつ
わ)っていた、とね……






つまり……「JA高知県」が、2020年10
月30日、下記のような発表をしています。

四万十(しまんと)営農経済センター(四
万十町)のJA職員4人が、ブランド米
「仁井田(にいだ)米」の産地を偽(いつ
わ)っていたと。

つまり、これを販売するなどの不適切事案
が3件あったんだ……と発表しました。

その販売期間は、2019年10月から2020年
10月21日までのようですね。

こうして、「不適切に」売ったお米の販売
額は。総額約1600万円だったと。

JAは、組織としては、こんなわずかな金
額を得るために、大きな損失を被(こうむ)
ったというわけですね。

でも、そうした行為の途中で、誰も止め
ようとする人はいなかったのかしらん。

あるいは、気が付いていても、ふだんの
組織の空気から、それが言い出せなかった
のでしょうか。

もしそうであったなら、もうその時点で、
JAは、負けています。

今後起こるべく「本当の食糧戦争」に敗れ
ているわけですね。

★★★

JAは、今後、組織自体を、大きく変革し
なくてはならないでしょう。

でないと、中国に大きく呑まれてしまうこ
とになります。

なにしろ、向こうは、手段を選びませんか
らね。
オカネやそのほかの手段を使って、巧妙に
日本の農業に手を伸ばしてきます。

日本人は、真っ当な方法で、しっかりした
信念を持っていなければ、彼らに太刀打
(たちう)ちできないでしょう。

こういう時代だからこそ、本当の正義感が
必要とされています。

そして、長い目で、ものごとを見て行かな
くてはならないわけですね。

本当の勝利のために……。

★★★

それにしても、今回の方法は、幼稚でした。

誰でも考えそうなこと。

四万十町の仁井田(にいだ)地区で作付けさ
れた「仁井田米(にいだまい)」は、高知県
内では「おいしい米」として知られています。

ところが、「JA高知県」によりますと、2019
年10月から2020年9月21日まで、中土佐町
大野見地区で生産された2019年産の白米(ヒ
ノヒカリ)575袋(1袋30キロ)を、なんと
「四万十町産」と表示して、「仁井田米」とし
て売っていた……と言います。

これはもう「意図的」ですよね(笑)。

うっかりしたミスをして、これだけ大がかりな
ことはできませんから。

それに先述したように、多くの人間が関わり
ますから、こうした「犯罪」がミスで起これ
ば、誰かが気付きます。

それに気付かなかったということは……(笑)。

★★★

高知県では、まだ、あります。

2019年11月から2020年10月19日までに、
通常の方法で栽培した2019年産の米156袋
を、なんと、農薬の使用回数などを半分以下
に減らした「特別栽培米」と偽って、販売し
ていました。

これは、もう逃げることができません。

もちろん、「特別栽培米」のほうが、高く売
れますからね。

高知新聞によりますと、こうして「JA高知
県」が取り扱った2019年産の「仁井田米」
のうち、約45トンが、品種や産地の表示を
偽装して販売されたことになります(出所:
「高知新聞」、2020.11.04 08:00)。

なんともねえ……。

★★★

「特別栽培米」は、通常栽培より30キロ
当たり500円ほど高いと言います。

いま、「減農薬」などについては、消費者に
人気のある付加価値だと言えます。

なのに、そうじゃない米を偽り、利益を得
ようとするのは、かなり悪質と言わざるを
得ませんよね。

JAは、いったい、どこまで落ちてしまっ
たのでしょうか。

まあ、確かに、日本全体の人口減少や、パ
ンなどへの食の移行問題はあります。

そのために、お米の消費減が叫ばれてから、
もうかなりの年月が経ちます。

それにいまは、「新型コロナウイルス」の蔓
延のために、外食向けのお米の需要低迷が、
それに追い打ちをかけているのも事実でし
ょう。

でもだからと行って、JAが「産地偽装」を
平気でしてもいいとは、「絶対に」言えませ
んよね(笑)。

★★★

そうそう、この高知県では、お米とは違い
ますが、ショウガ加工販売会社が「中国産」
を「高知県産」として販売していた「産地
偽装事件」がありましたよね。

記憶にまだ、新しいものです。

これは、2018年に、「いの町」のショウガ加
工販売会社が中国産を高知県産として売っ
ていたというものでした。

なんともはや……。

もうこうなると、中国がやっている「産地
偽装」などの行為を、誰が責めることがで
きますか。

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