空想の香り //210922四行小説

 世では金木犀の話をし始めているから、咲いているところには咲いているのだなぁと思う。この時期の風物詩、金木犀は本州以南の人にとって親しまれる花の一つであろう。
 とはいえまだ自分の住む地域には咲いていない。
 どんなのだったろうかと去年までの匂いを記憶とともに思い出し、あの日の友人と空想の香りを嗅いでいる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?