結晶とカーディガン //220118四行小説

 雪が降る日に、君は紺色のカーディガンを来て雪原をくるくると回って雪の来訪を歓迎している。地面にたくさんの足跡を付けた後に立ち止まり、空を見上げる。降ってくる雪を腕で受けて、雪を観察。
「六角形!」
「分かりきったことを」
 楽しそうにしている君の側に行き、カーディガンにふっと息をかけると白い結晶は解けてしまった。叫ばれて、怒られて、こっちのカーディガンを引っ張られながら、確かに六角形なんだなと君の頭に積もりつつある雪を見ていた。

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