寒い日のお風呂 //211027四行小説

 冷たい足先に湯の熱さが沁みる。身体が冷えていることを感じながら、ひりつく肌に気を付けながらゆっくりと湯船に入る。じっとしていればだんだんと湯と自分との境目がなくなってきて、じわじわと温まっていく。
 心地よい温度に肩まで浸かり、息を吐けば一段と沈むようだった。冷たさと温かさの差があればあるほどお風呂は気持ちよくて、このときだけは冷たさも好きになれそうだ。

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