褒め言葉を全否定するのは相手に対してとても失礼だという考え方
コスプレイヤーさんに限らずですが、人物を撮影していると相手のことを褒めてお互いのテンションを上げるという行為があります。お世辞で褒める場合もありますが、だいたいの人は、少しでも本当に思っているからこそ出てくる褒め言葉がほとんどでしょう。
私は分かりやすい性格なので本当に思っていないと「かわいい」も「美人」も出てこないです。出すタイミングとどういうテンションで言っていいのかが分かりません。
そんなワケで、コスプレイヤーさんを撮影していて、ふとした瞬間でも「かわいい!」と思えば「かわいい!」と言いますし、「美人」だとか「綺麗」だとかも、そう思えばわりと直球でベタ褒めします。
その際、だいたいのコスプレイヤーさんが「いやいや、そんなことないですよ」と謙遜するように否定します。中には「ありがとう」とお礼を言ってくれる人もいます。「やったね!」と喜んでくれる人もいます。「絶対かわいくないのでやめてください!」と勢いよく全否定してくる人もいます。
相手の褒め方がイヤミとかではなく好意的なものだったとして、どの返答が正しいのでしょうか?
数的には謙遜するように否定するのが多いですし、日本人的に「謙遜が良し」とされる風潮もあるので一つ目の「いやいや、そんなことないですよ」と切り返すのがいいのかもしれません。
平たく言うと「無難」なんだと思います。
しかし、私の中では明確な正解があります。「ありがとう!」とお礼を言うのが正解だと思っています。
お互いの関係性にもよりますが、喜んでくれるタイプは、褒めてくれた相手も嬉しい気持ちになります。
さらには「知ってる!」などとユーモアを交えた切り返しをしてくれるタイプは、私の中ではもっとも好きなタイプです。
一番アウトなのが全否定です。
このタイプの人には何回か褒め言葉を送ってみますが、ことごとく全否定されたらもう褒めることをやめ、あまり付き合わないように距離を置くようにしています。
本人は本当に自信がなかったり、自分のことが好きではなかったりするのでしょう。「謙遜」しているつもりの人もいるかもしれません。
でも、どちらにしても自分を守ることに必死です。
それだけではなく、褒めてくれた相手の価値観をも全否定しています。
恐らく本人はそこまで意識していないでしょうが、褒めた側は何回も何回も全否定されるとすごく悲しい気持ちになってきます。
そう考えると、やはり反射的に出てくる「いやいや、そんなことないですよ」という謙遜するような返答も、相手に対してとても失礼なことを言っていることになります。
Twitterでのつぶやきなどもそうですが、わりと自虐的な発言が普段から多い人もいます。自虐ネタにもっていく人は、実はシャイな人だったりもしますが、そういう人はそんなに頻繁に自虐発言をするワケではありません。
頻繁な自虐発言は誰かに「そんなことないよ~」と言ってほしいという側面もあるのでしょう。しかし、それ以前に、自分に対して好意的な人たちにとても失礼だということを認識したほうがいいと思います。
どんな人でも自分に好意的な人はいるはずです。おもしろみもないただの構ってちゃん的な自虐発言が、自分に対して好意的な人たちに失礼だという考え方があれば、自虐発言は減るのではないでしょうか。
コスプレイヤーさんがわざわざ自分のことをデブやブスとアピールする必要はないですし、衣装がゴミとかも言う必要はないと思っています。
カメラマンも、自分の写真がヘタ、うまく撮れないといった自分に対するネガティブな発言を頻繁にする人もいますが、それも捉え方によっては、被写体や写真を褒めてくれる人に対してとても失礼です。
恐らく、私自身もコスプレイヤーさんを撮影していなかったら気付かなかったことかもしれないなと思いつつ、でもこれって結構大事なことなんじゃないかなと思ったので書いてみました。
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