難波神社1

難波神社 【大阪・大阪市中央区】

近畿地方は当然、神社の宝庫なので古社(遠い昔からある神社)も多くルーツをたどると結構、ズシリと重い由縁があるものです。
この難波神社(なんばじんじゃ)もそのひとつです。西暦400年前後に、反正天皇(はんぜいてんのう)によって創建された神社です。反正天皇の父親はあの仁徳天皇(にんとくてんのう)にあたります。
主祭神は仁徳天皇なので、つまり父親を祀っている神社ということですね。

仁徳天皇は日本の第16代天皇で、その第三子である反正天皇は第18代天皇です。第17代天皇である履中天皇(りちゅうてんのう)は反正天皇の兄にあたります。この辺の皇位継承にもいろんな事件があるのですが、話が結構ややこしくなるので、それはまた別の機会に記します。

難波神社3

ズシリと重いのは、この難波神社の数奇な歴史にあります。元々この神社は大阪府松原市にあったもので、何らかの理由で天王寺区上本町に遷座されました。その後、豊臣秀吉の命令により立ち退き現在地へ。しかも、その後も江戸幕府により境内の土地9割が没収されたといいます。さらに、大阪空襲で全焼。

戦後は長らく仮宮(かりみや)でしたが、1974年(昭和49年)に再建をはたしました。また上記写真の御由緒にも書かれていますが、1901年(明治34年)に府社に認定されています。大阪府民の立派な神社である、ということです。県社と同じです。

難波神社2

ちなみに、難波神社は文楽発祥の地といわれています(とわれても、20.315は文楽には関心がないのです・・・すみません)。

ご利益については特に「これだ」というものはないようですが、これは裏を返せば、どんなことでもご祈願できる、万物に通じる万民的な神社ということです。こういうところが、神社のいいところじゃないですか。

そうそう、堺市にある仁徳天皇陵(またの名を大仙陵古墳)は2019年7月、世界遺産に登録されましたね。難波神社も、やがてはグローバルな神社になるかもしれませんよ。

【基礎データ】
■創建 西暦400年頃 古墳時代です。
■祭神 仁徳天皇 ほかに素戔嗚尊(すさのおのみこと)、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
■住所 大阪市中央区博労町4-1-3
■HP 難波神社

※写真はすべて20.315が撮影したものです。
※正確にいえば世界遺文化遺産に登録されたのは、仁徳天皇陵を含む「百舌鳥・古市古墳群(もず・ふるいちこふんぐん)」です。


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