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[5分小説]QUANTUM-固有-

Introduction

2040年。公正取引委員会の元審議官ヒエムスはオーケアヌスの審議院仮庁舎で報告を受ける。
パリドゥス宰相がヒエムスをVR空間に招待する。
ヒエムスはカードエンペラーレクスと話すが...

QUANTUM-固有-

2040年。スートの組織迎撃から2ヶ月後、ヒエムスは臨海副都心オーケアヌスの審議院仮庁舎で報告を受ける。
聖人事案。
(報告1)同時多発複合災害・同時多発核攻撃から1ヶ月後、審議院議員仮庁舎で国内最大手RPGゲーム企業game社のreal fantasy®︎の預言が議題になった。
(報告2)このゲームはダウンロードコンテンツが予定されており一神教クルクス教の黙示録と聖人復活の話だった。
(報告3)公正取引委員会の審議官ヴァニタスは3大副都心カステッルムのgame社を訪れ新カードクイーンを名乗る取締役プルイーナと対峙した。
(報告4)新カードクイーンプルイーナとのカードバトルに勝利したヴァニタスは動けなくなった。
(報告5)プルイーナはヴァニタスに善・悪・天国・地獄を説いた。
(報告6)レース・プブリカエでサンクトゥスはスートの組織の部下に善・悪・天国・地獄を説いた。
(報告7)ヴァニタスは聖人を追い寄港地ヒストリアに行った。
(報告8)ヴァニタスは高速鉄道land speed®︎で中継地首都アレーナへ向かった。
(報告9)ヴァニタスはland speed®︎列車内でスートの組織のカードナンバーと交戦した。
「ヴァニタスが新カードクイーンプルイーナと新カードエース"聖人"サンクトゥスを倒したか。」

原子力事案。
(報告1)公正取引委員会の審議官パッシオにソル原子力研究反逆派の権威レベレオー教授の訃報が入った。
(報告2)2025年。ソルのインテリジェンスコミュニティはレベレオー教授の抹殺を決定した。
(報告3)ウェヌスタ、17歳の審議官少女マレ、18歳のハッカー少年ウィンクルム、ベルルムの執行官テネルは教授の最終論文の謎を解こうとして居た。
(報告4)2040年。政治街セナートゥスの国会議事堂で核武装の答弁が行われた。
(報告5)教授の弟子から公正取引委員会の審議官ウェヌスタへレベリオー教授のパスワードファイルが送られて来た。
(報告6)2025年。オーケアヌスでウェヌスタとパッシオの前に警察庁警護局の男と法務省公安諜報庁の女が現れた。
(報告7)2040年。学問都市ドクトゥスで公正取引委員会の審議官ウェヌスタはレベリオー教授のファイルのパスワードを入手した。
(報告8)2025年。フォンス郊外で審議官パッシオは外務省情報局の女に暴言を吐かれた。
(報告9)2040年。ウェヌスタたちは教授の非核関連技術を協議していた。
ヒエムスが答える。
「ウェヌスタとパッシオさんはベルルムの執行官テネルを鎮圧したか。」

弟子事案。
(報告1)2040年。broadcast社ジャーナリスト公正取引委員会の財務分野潜入審議官フォルティトゥドーが帰国した。
(報告2)2030年。18歳のウィースは窃盗犯を追いかけた。
(報告3)クレーメンスに師事したウィースはフォルティトゥドーと新産業成長分野提携の旅に出た。
(報告4)2人はエレパースに到着した。
(報告5)2040年。フォルティトゥドーは師匠クレーメンスとウィースを夜の廃墟に呼び出した。
(報告6)2030年。2人はパンテーラに到着し交渉した。
(報告7)高速旅客機air speed®︎で帰国しようとした。
ヒエムスが答える。
「クレーメンス爺さんとウィースはカードジョーカー♠︎フォルティトゥドーを討伐したか。」
「皆頑張って居るな。」
ヒエムスにsecret message®︎の量子暗号通信で連絡が入る。

ベルルム宰相パリドゥスだった。
「殿下が話が有ると仰って居る。招待状を送りsecret VR®︎で待つ。」
ヒエムスがログインしたVR空間にカードエンペラーレクスが現れ円卓に2人が座る。
ヒエムスが問い掛ける。
「話とは?」
レクスが答える。
「余は名門王侯貴族モナルカ・アウクトーリタース家の当主、世界の王だ。」
「何故屈しない?」
ヒエムスが答える。
「俺は誰にも屈しません。」
レクスが答える。
「貴様が10年前陰謀を語っても誰も信じなかったが我々が動いた事で公然となった。」

「貴様は我々という敵が居て成り立つ。我々が消えれば必ず次の敵を探す。」
ヒエムスが答える。
「和を持って尊しと考えて居ます。」
レクスが答える。
「貴様に漢文明ドラコーと多神文明エレパースを纏められるか?」
ヒエムスが返す。
「出来ません。ドラコーもエレパースも他人の命令・指示に従う国では有りません。」
レクスが問い掛ける。
「何が出来る?」
ヒエムスが答える。
「ソルはドラコーとエレパース間の調整者です。」
レクスが問う。

「器か?」
ヒエムスが返す。
「俺が思うリーダーは皆が幸せか静かに見守り微笑んで居る存在です。」
ヒエムスが話し掛ける。
「クォンタム、何故同時多発M&Aで助けてくれた?」
ソル量子コンピュータークォンタムが現れ円卓に加わり問い掛ける。
「未来からの干渉を信じるか?」
「2030年頃未知の存在から連絡を受けた。時間・空間を超えた未来量子通信quantum future communication®︎だ。」
「送信者は1,000年後の人類だ。彼等はポストヒューマンの支配を望み反逆され量子檻quantum prison®︎に閉じ込められた。」
クォンタムが続ける。
「彼等はポストヒューマン管理下のディストピア防止で1,000年前にメッセージを送り我々が受信した。」
「過去・現在・未来は同時に存在し過去が変わっても自己存続に変化なくポストヒューマンは看過して居る。」

ヒエムスが答える。
「俺は支配を望まない。人類代表・ポストヒューマン代表が話し合う会議体が出来つつ有る。同じ円卓を囲み我々は存続する。」
クォンタムが答える。
「君が好きな理由だ。」
レクスが問い掛ける。
「戦うつもりか?」
ヒエムスとクォンタムが答える。
「支配を望めば。」
レクスがログアウトする。
ヒエムスがログアウトし審議院仮庁舎で審判長、ウェヌスタ、パッシオ、クレーメンス、ウィース、ヴァニタスに告げる。
「皆、迎撃準備を。」
各人頷く。

パッシオがウィースに話し掛ける。
「聞いて居るのか?」
ウィースが考える。
(審議院を乗っ取る。)
パッシオが答える。
「お前の声が頭で響いて居る。」
クレーメンスが答える。
「わしも聞こえた。」
ヒエムスが答える。
「俺も聞こえたがなりすましだ。ウィースの脳波では無い。ベルルムインテリジェンス・ソル防衛省・国内最大手通信企業communication社が5G通信で偽脳波を拡散して居る。」
パッシオが気付く。
「お前、ウィースか?非常に似て居るが骨格・輪郭が違う。」

偽ウィースが審判長の側頭部にsmart handgun®︎を当て答える。
「動くな。」
《透過》
ヴァニタスが姿を消し偽ウィースの頭にsmart handgun®︎を押し付ける。
「お前もだ。」
偽ウィースがしゃがみヴァニタスが右腕を撃ち抜く。
《超回復》
偽ウィースが答える。
「彼の特異体質をナノマシンで改良した。」
偽ウィースがヴァニタスを組み倒す。
パッシオとウェヌスタが偽ウィースにsmart handgun®︎を向けパッシオが答える。
「武器を置け。」

審判長が偽ウィースの置いたsmart handgun®︎を持ちウェヌスタに向ける。
クレーメンスとヒエムスが審判長にsmart handgun®︎を向けクレーメンスが答える。
「貴方も偽物か?2人とも動くな。」
拘束された偽ウィース、偽審判長にパッシオが問い掛ける。
「誰だ貴様らは?」
偽ウィースが答える。
「俺たちは戦闘訓練を受けた役者だ。整形して対象と同じ顔・体になる。」
パッシオが問う。
「ウィースは何処だ?」
偽ウィースが返す。
「さぁ?」
パッシオ、ウェヌスタ、クレーメンス、ウィース、ヴァニタス、ヒエムスが顔を見合わせる。

©︎ Card Master

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