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子育てしながらフルタイム労働するには1時間足りないということについて補足

 昨日、ツイッターで「子育てしながらフルタイム労働するには1時間足りない」みたいなことを書きました。

  ツイッターで書いたのは、以下のようなことです。

「私もシングルで子どもを育ててきて、子の父親はきちんと養育費を払ってくれたけど、それでもものすごく大変だった。ふつうの仕事につけないんですよね。フルタイムとかの。フルで働くには、一時間足りないの。保育園や学童の開設時間が8時間労働=8時間、みたいな計算になってるから。」

 私もシングル母歴のなかで、仕事探しはもう、途切れなくやり続けてきました。でも、やはり、いわゆる非正規の仕事ばかりで、相手の都合によって簡単に切られてしまう。だいたい、時間があわない。子どもが病気の時の代替要員がいない。私は縁故がなく、子育てを助けてくれる人が周囲に誰一人としていない状態だったので、子どもの具合が悪ければ私が休むしかない。休まなければネグレクトです。で、子どもが気圧変動に弱い体質で、雨が降ると片頭痛で休む。雨のたびに、私も休まなければならないのです。条件厳しすぎました。

 なぜ子育て親がフルタイム労働につけないのか、ということについてなのですが、保育園の開設時間はだいたい8時から18時くらいまでということになっています。一般的にはそうです。もし延長する場合は、事前に申し込みをして追加料金を払う、というのが、通常の対応だと思います。学童保育もだいたい同じようなルールだと思います。

 それで、この「6時までにお迎えにいかなければならない」というのが、ものすごく高いハードルなんです。これが、シングル親のフルタイム労働を困難にさせている、ひいては、シングル親世帯の貧困につながる、大きな要因のひとつだと思います。

 多くの会社の始業時間は朝の9時です。で、9時に始まって8時間労働だから夕方5時には終わるだろうって、そういう組み立てですよね、午後6時に閉まる保育施設って。

 でも、実際には、8時間労働の場合の拘束時間は、9時間なんです。それは、労働基準法でそのように定められていて、8時間の労働の場合は15分+45分で、計60分の休憩を挟まなければいけないという、そういう法律になっています。

 これはもちろん、労働者の福祉を考えてつくられた法律なのですが、この法律によって、8時間労働、つまり、日本では一般的にフルタイム労働とされている労働には9時間拘束が必須となるのです。

 仮に保育園等の保育施設が自宅から30分の場所にあり、そこから勤務場所まで30分かかったとして(ラッキーなケースだと思います)これで1時間、帰りも同じようにかかりますので、また1時間、つまり通勤と保育施設往復にそれぞれ1時間見込んで2時間。これを労働にともなう拘束時間に加算すると11時間です。

 保育園等の保育施設においては、時間延長の場合には事前に申し込みをするようにというルールがあります。しかし、自営業じゃないんです。会社を出る寸前に残業を命じられることだってあるし、道が混んでることもある。労働者がコントロールできる範囲を超えている。

 だいたい、ふつうの会社って5時とか5時半に終業になるんですよ。そこから着替えたりしてお迎えにいって、6時に間に合うわけないと思いませんか? 6時に保育園閉まるって、いったいどういう仕組みなんですかね? もしかして、フルタイム前提じゃないんですかね? 女はパート?

 デフォルト7時でよくないですか? それだけで、フルタイムで働ける人が、爆発的に増えると思います。

 

 

  



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