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沖縄で考えた2つのこと

沖縄から帰ってきた。初めての沖縄、本島のみ3泊4日の滞在。いろいろ思ったことがある。思考の深堀りはまだできてないけど、思ったことを箇条書きで残しておく。


沖縄ってまだアメリカに占領されてるの??

変な人に見つかったらダル絡みされそうな見出しだけど(笑)本当にそう思った。米軍基地は想像した以上に街に溶け込んでいた。とにかく、街のど真ん中にある。とても広大。敷地内には庭付きの大きな家がたくさん見える。

対する敷地外、沖縄の一般住民の家は、起伏の大きな狭い土地にぎゅーぎゅーに詰め込まれたマンションや小さな一戸建て。高台から眺めると内外の違いは一目瞭然だった。まるで、ここはもともとアメリカの土地で、余ったところを日本人が分けてもらってるように見えた。

私の住んでいる地域にも自衛隊基地がある。基地があるところは辺鄙ではないけど、街の中心からは少し外れたところにある。沖縄の米軍基地もその自衛隊基地のようなものだろうと漠然とイメージしていたので、到着して早々に街の成り立ちを見て驚いたのだった。

また別の日、とあるホームセンターに行った。その敷地内には現地人で賑わう食堂があった。全然聞き取れない沖縄弁で盛り上がっているおじいおばあのグループ、仕事の合間らしき土木作業員、3世代で食べに来ている家族…おそらく観光客は私たちしかいなかった。

それらに交じって、黒人の老夫婦がとんかつ定食を食べていた。見たところ80代くらい。退役軍人なのか、基地内で働く人なのか…この夫婦の背景は全くの想像でしかないけれど、おそらく現地の人。そして、日本人観光客である私たち以上に、その空間に溶け込んでいたのだった。

ふと、数年前の政権が、米軍基地は「最低でも県外」と主張していたことを思い出した。あの政権は現地に行ってこのような光景を見たのであろうか。ここには生活がある。米軍も、日本人も、肌の色も関係ない。ここの生活は、誰も奪うことはできない。政治的な立場や世論などによって、外の人間があーだこーだ言って指図する権利はない。

しかし、街の中心にある基地なのでいろいろ問題があるのも事実。それに加え、その広大で見晴らしの良い土地をやっぱり沖縄の人たちにも返してほしい。どこで折り合いをつければ良いのか…難しいけれど、沖縄に行かなければ全く考えもしなかった。

沖縄にハコモノはいらない。

子連れ旅行だったので、それなりに観光もした。見出しのようなことを思ったのは、美ら海水族館と名護パイナップルパークに行ったからだ。自然が1番の魅力である沖縄で、自然を見せる(魅せる)ためのハコモノは必要ないと思った。まぁ、端的に言ってしまえば、ちょっとがっかりだったのだ…。

美ら海水族館は、ジンベエザメの泳ぐ巨大水槽はさすがに素晴らしかった。ただ、それだけだった。屋内の水槽を見て回るエリアは30分で見終わってしまったし、イルカショーは本来行われる場所が改装中だったため、狭いプールで行われた小規模なものだった。
ただ、とてつもなく立派だったものが1つある。エントランスだ。宮殿を思わせるような太い柱と屋根。ここにこれだけお金をかけるくらいならもっと内容を充実させてほしかった。

名護パイナップルパークは、とにかく旧来型の観光地だという印象。パイナップルを模した乗り物で園内を回り、写真を撮られ、乗り物を降りた場所で写真販売される。肝心のパイナップル畑は路肩に少し生えているくらい。そのかわり売店、カフェはいくつもあって、順路どおりに進むと売店、売店、売店…ハワイ・オアフ島にあるドールプランテーションというパイナップルパークをイメージしていたのでちょっと期待外れ。もっと自然のパイナップル畑を見たかった。

水族館に植物園など、自然系のハコモノは本来私は大好きだ。全国各地、旅行先にあればだいたい足を運んでいるし、リピートしている場所もある。だが、沖縄のこの2か所はもう行くことはなさそうだ。

なぜだろうと考えると、やはり沖縄は、ハコモノでは囲えない壮大な自然があるからだと思った。わざわざハコモノに足を運ばなくてもきれいな海岸はたくさんあるし、見たことない植物もたくさん生えている。それを人に管理されたところにわざわざ行って見る必要は、少なくとも沖縄にはないと思った。

沖縄でマネタイズを行うのに、日本の本州で成功している事例をそのまま当てはめる必要はない。じゃあどうすれば?と言われると良い案は出ないのだけど、木下斉さんがいつも言っている「成功事例を真似したところで成功しない」ということを実感した。


沖縄で考えたことは、とりあえずこの2つだ。いろいろ言ったけれど、沖縄、楽しかった。0歳子連れは大変だったけど、意外と何とかなるということも分かった。準備大事。

そして、外国に行くと日本の良さが分かる、みたいな感じで、知らない地域に行くと自分の住んでいる地域の良さが分かった。おそらくこれが、他では真似できない、この場所固有の良さなのだろう。その良さの深堀り、そしてこれはマネタイズできるのか。できるとしたら、どうマネタイズするのか。旅って、こういう普段気づけないことに気づけて考えられるからおもしろい!


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