初めての「寄付」はいつ?
自分で文字を打っておきながら「初めてのきすはいつ」と読んでしまう私、いつでも脳内「恋」と「愛」に占拠されています。
さて、今回のテーマは「寄付」です。
というのも、先日、嬉しいことがあったのです。たねとしずくライブラリ―からほど近い高校の文化祭で生徒さんたちが「募金活動」を行い、その寄付先に当団体を選んでくれたのです。
恒例の募金活動だそうですが、今回は「近くのこども食堂に寄付をしたい」という意見が出たそうです。うちのユースセンターでは、中高生向けに「10代応援食堂」として、開館日(週3日)は無料で食事の提供をしています。資金は、西宮市の補助金と寄付者さんからの物品寄付に頼っています。それでも、10代の胃袋は宇宙!食べ盛りの中高生を満足させるためには、資金のご提供はとっても心強いのです。
そして、ふと思ったのです。
みんなにとってこの募金は人生初めての寄付なのではないか。そんな光栄な機会をうちの団体を選んでくれた高校生に本当に感謝です。文化祭に足を運んで寄付をしてくださった保護者や近隣の方々、先生もいらっしゃいました。本当にありがたい。どれだけの人の記憶に残る経験になるのかはわかりませんが「初めて」の経験をうちの団体へのご支援にあててくれたことにとても感激しています。
私の「初めての寄付体験」はさかのぼること、30年以上前。やっぱり高校生だった時のことです。ストリートチルドレンの写真展を見に行き、こども達の姿に号泣。その展示の最後に募金箱を見つけました。
「きっとこれから先の人生で人に何かを与えることはないだろう。だから今日は人生で最初で最後の寄付」ということで、清水の舞台から飛び降りる覚悟で財布から全財産を入れました。(結局、その後、何度も寄付をするようになったことは言うまでもありません)
それほど、私にとっては「寄付」というものは、自分の生活と離れたものだったのです。「寄付」はお金持ちの行為だと思っていたのかもしれません。
でも、今、NPO法人を運営する側になってみて思うことは、「寄付」は決して誰か特別な人だけが行う行為ではないのです。
その社会課題に何かをしたいという衝動であったり、活動している団体への期待だったり、共感であったり、社会課題の当事者であった人が支援する側に回った証であったり、本当にさまざまな動機があると思います。
そして、もう一つ。寄付は「投票」に近いものだとも感じています。寄付を募る団体は、何かの課題解決に向けて活動しています。ありたい社会を示して、それに向かって活動しています。寄付をする方々は、その「ありたい社会」を共有し、それを行っている団体に一票を投じているのだと思います。「あなたに任せたよ。」と。任された団体は預かった思いと資金を元に活動することができるのです。その一票がなければ、活躍の場が得られないのです。
もちろん団体メンバーだけで社会課題に立ち向かう団体もあると思います。でも、私たちたねとしずくは違います。私たちが思い描く社会を「選択」したみなさんと一緒に活動したいと思っています。社会を変えたいからこそ、その一票が必要なのです。
たねとしずくは、こども達がこどもらしく生きられる社会。生まれ育った環境に左右されずに自分の将来を選べる社会のために活動しています。
そんな社会を見てみたい人、ぜひ仲間になってください。
あれ、タイトルから少し離れてしまったかも。そして、このnoteでは何度も仲間募集の文章を書いている気がします。私が言いたいことって、結局、いつも同じですね。ほんとうに悪文を許してください。懲りずにまた読みに来てください。すずめ