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第五話 「福岡の中卒サラリーマン大家」の不動産投資物語 区分マンション検討が運命的出会いへ

様々な境遇から、不動産投資の勉強を開始して、すでに3か月。

何の成果も出せず、融資も玉砕、自分ではダメだと悟った僕は、
不動産会社からの融資付ができることを知り
数多くの不動産会社に猛アタックを開始します。

仕事が終わってからの勉強、物件検索と情勢把握、そして
妻との深夜の物件見学も行いながら、いつか必ず1棟目を持つ!
そのようなハングリー精神を発揮していましたが、
上司との対立、義母の介護、子の調子と僕らは相当しんどくなってゆきます。

そして不動産会社数社から、最も厳しい言葉を投げかけられました。
それは一体・・・・

博多区の某果物名称のアパートメーカーで言われた一言は大きかった。

あなたは負債が大きすぎるから1棟物件などは不可能と言われた

様々な物件の問い合わせを行いながら、融資付もお願いしたいと伝えてましたが
狙う建物の規模が初めてにしては大きすぎること
僕自身の負債が大きすぎることから
どの業者さんも懸念を持たれました。

月々のCFが15〜20万以上残らないと
義母を病院に入れることができないから、
1棟物件しか道が残されていない。

そのように強く思っていた僕に、どの不動産会社の人たちから
中卒さん、あなたは1棟買うことは難しい・・こう言われたのでした。

その中でも、某果物名称のアパートメーカーの営業員さんからの話は
僕を追い詰めますが、新しい起点をくれたのでした。


業者さん「中卒さん、初めの1棟、そのCF物件は不可能ですよ」

僕 「それはどうしてでしょうか」

業者さん「貴方は負債が大きすぎる、だって3000万円もあるでしょ?」

僕 「はい、住宅ローン、マイカーローン、フリーローンなどで
   そのくらいになってしまっています」

業者さん「そのローンって、個人信用情報に載っているし、月の返済も大きい」

僕 「それが理由で物件のローンは難しいと?」

業者さん「そうです、プロフィール情報に、一番銀行が懸念するのは、返済比率です、それと貴方は現金預金も全然ない・・・」

僕 「はい、30万円しかありません。お恥ずかしい話ですが」

業者さん「そんな状態では新築アパートも、中古アパートもリスクが大きく、銀行は何かあった時のリスクヘッジの預金もない状態だと貸してくれませんよ。」

業者さん「それに諸費用が物件費用と別にかかるし、その分だけでも現金は必要、それもない、こちらとしても手の施しようがない状態です。」

僕 「そうですよね、他の業者さんからも同じようなことを言われました。」

業者さん「そこでですね、思ったのですけど、中卒さんは、中古区分マンションから始められた方がいいと思うんです。」

僕 「区分マンション?!、あのマンションの一部屋ということですよね・・」

業者さん「そうです、そこから実績を積んでからがいいと思います。CFは少ないですけどね」

僕 「分かりました、今一度考え直して、区分を勉強してみます。」

そんな会話を行い、僕は やっぱり1棟物件はダメなのか・・・・
と意気消沈していましたが
気の乗らない区分マンションも一度は経験してみなければと少し考えました。

しかし一部屋ではダメだ。
義母を病院に入れるCFは4部屋ほど買わないと稼げない。
だけど、悩んでも仕方ない、ネットで区分中古物件、調べてみるか。。。

検討したこともない、区分マンション、気が乗らないけど、仕方ないと感じたことが大きな変化をもたらします。

区分マンションの検討が、人生を大きく転換する信じられない出会いに恵まれる。

区分マンションの検討を開始した僕は、気が乗らないことに気づいていました。
調べれば調べるほど、CFが少ない、土地の持分も少ないから評価も低い
修繕費用積立もある、区分をやる意味が益々感じられなくなってきた。

しかし、言われるから仕方ないと感じ、仕事の帰りに1室だけ見てみよう。
そう感じて、ネットで問い合わせ、不動産業者さんとまちあわせをしました。

一室見てから、歩むかどうかを決めよう。それしかないのだから。
妻にもその話をして、仕事に出かけたのでした。

そして、その日を境に、僕らは大きく変化してゆくことになります。

今日は、区分マンションの見学、正直全然楽しそうに思えない
唯一選んだのは、程度は古いけど、最上階で、地下鉄の駅も近い物件。
しかし、今日見て、今一度古くてもいいから中古アパートにするかも考えなくてはいけない。
このままでは、本当に終わってしまうから。。。

そう感じながら、仕事を終えて、見学する某ライオンズマンションの前に待ち合わせをしていた僕は、マンション近くに社用車を駐車して、向かいました。

すると・・・そこで待っていたのは。。




あれ?見たことある人だな・・・・あ?あれ?

僕 「ねえ、S君だよね?!」

Sくん「そうだよ、あ?あれ? Mくん?」

僕 「そう! Sくん、どうしてここにいるの?」

エントランスで、僕らは20年数年ぶりに出会った。

Sくん「いやー、今僕仕事中で、これからこのマンションを見学するお客さんと待ち合わせしてるんだよ。」

僕 「え?!それって僕だよ! 僕、結婚して嫁さんの姓に入っているから苗字が変わってるんだよ!」

Sくん「そっかー!Mくんは、君だったんだね!」

僕 「それにして、不動産会社に勤めてるんだね!ほんとひさしぶりだね。20数年ブリじゃない?」

Sくん「そうだね、変わっていないねー!、僕はね、3年前に独立して、今不動産会社を経営しているんだ、今日はたまたま僕が営業で出てたから今日来たんだ。」

僕 「そうなの?!社長さんしてるんだ!すごい! じ、実はね、見学もしなきゃだけど、相談したいことがあるんだ。 部屋に上がって見学いい?」

Sくん「いいよ、それじゃ案内するね。」


区分室内で、僕はSくんに思いの丈をぶつけた。


藁をもすがる思い、僕は彼に願いをかけた。


部屋の案内を受けた僕は、20数年ぶりに出会ったS君に思いの丈をぶつけた。
義母の病気、これまで勉強してきたけど、一棟どころか、中古物件も買えないこと、無知で恥をかいてきたこと、子供のこと、人生を転換させたい気持ち
全てを彼に話ました。

Sくんは、僕と同じ町で育った幼稚園からの友達。
同じ小学校、同じ中学校に通い、小学生の時はよく遊んだ友だち。
そして僕が彼に悪さをした友達でもあった。


そんな友達と、まさかこのような再会をするとも思わず、
なんという出来事であろうか・・・・本当に心が震える出来事だった。

そして僕は彼に頭を下げ、心からのお願いを伝えたのです。

Sくん、お願いします、僕を助けてください。
僕は自分で学び歩んできたけど、一向に上手くいかないどころか
もう手立てがない。
不動産で人生を変えたいんだ、どうにか手伝ってほしい・・・

そう伝えると、彼は笑顔で「いいよ!僕が役に立つなら手伝うよ!」
そう言ってくれたのでした。

なんという出会い、そして、区分を見学しようと思ったこと
たまたま選んだ一室での見学が、今後を大きく変化させようとは
思いもよらない出来事が起きたのでした。

僕は、帰って慌てて妻にこの話をしました。
すると妻はこう言いました。

まさに導かれるような出来事とはこのようなこと。光が強く差し込んだ瞬間でした。

それはすごいことね。

そんな信じられない偶然が起こるなんて、これはそうしなさい、歩みなさいということなんだろうね

言われたから、そうした、その気づきの中での行動
それが、こんな結果を産むなんて私たちは思いもしなかった。

よし、ただお願いだけではダメだ、これまでダメだったからこそ
もっと勉強しよう!と誓い

Sくんと僕の1棟物件購入に向けての歩みが始まったのです。
しかし、それも簡単には行かなかった。

何せ現金30万円、借金3000万円あるから。。。
だけど、そのこともあり、学んだ出来事が歯車を回転させる機会につながってゆきます。

次回第六話 スルガ銀行との出会い に続く。



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