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24年目の「はじめましてKorea」

1 海外旅行狂?!のはじまり

1999年、カナダに移住し現地の方と結婚したナナイモに住む大学時代の友達を訪ねる、という名目でしぶしぶ夫に海外旅行に行くことをOKしてもらったのが我が家の海外旅行狂いの始まり。ちなみに私は最初で最後と思っていたのですが、ドはまりしたのは夫の方でした。アサバスカ氷河からの帰りの車窓から見た、青く深い氷河を頂く切り立った岩山、針葉樹林の深い緑。氷河から流れ出た先のエメラルドブルーの湖。時差ボケに勝てず爆睡している私を叩き起こす夫の表情はなぜか怒りモードに近い静かなる興奮状態。「何寝てるんだよ。こんなにきれいな景色,なんで見ないの?もったいないよ。すごいよ!世の中にはこんなに素晴らしいものがあるんだね…、寝てんなよ!」この景色が我が家(というより夫)の生活を一瞬にして大きく変えてしまったことは間違いなかったと言えます。始まりはCanada。よく考えてみれば、大学の友達も「卒業旅行で行ったCanadaに一発でイカれた」と言っていました。Canada、恐るべし最強パワーの国。

2 我が家流、うまくいくシステム

それから24年、毎年、多い時には年4回、2人の子供たちを連れて世界中を旅してきました。…というより進行中です。私事ですが、この3月で35年務めた小学校の先生を引退、なんと今まで手に入れることのできなかった「自由に使える時間」が手に入りました!いろいろとやりたいことにチャレンジしているのですが(これは別記事に詳しく書いています)、私の退職を、というより自由な時間が手に入ることを心待ちにしていた夫は、昨年の段階からネットで情報を集めまくり(これが夫のめちゃくちゃ得意分野)、来年3月までの海外旅行計画をいくつも準備してくれていました。くれていた、というのも、私は「うん、いいんじゃない」とか「えぇ、それはやだ」など返事することが役目、つまり計画を立てることに積極的に参加しない、これがうまくいく我が家のシステムです。ちなみに夫は昨年還暦記念に、JALの修業?とやらにチャレンジしまして、無事来年の3月までのステータスをゲットしたようです。これは海外旅行の最強のアイテム。ここ数回の旅行で私もその威力を実感しました。だから、3月までは行きまくる、という意味がよく分かりました。

3 近いからまだ行かない、近いから行ってみようのKorea

職業柄長期休暇がとれる夏休みと冬休みがもっぱらの我が家の海外旅行シーズンでしたので、できるだけ遠い所へ、できるだけ違った文化を見聞きしたいという初心者的な思いもあって、カナダ、ヨーロッパ各国やエジプト、ケニア、インドなどを好んで選択地にしてきました。子供たちが大きくなり夫と二人で出かけることが多くなってきた頃から、バリ島にハマりました。心身ともに癒されたい年頃には、バリ島は最高です。久しぶりに水着を買って(最近は体系をカバーするおしゃれなデザインがある)プールにも入るようになりました。

初めて泊まったリッツカールトン


そんな中で、Koreaは日本からとっても近い国ですが、24年間一度も訪れたことがありませんでした。そのうち焼肉食べに行きたいね、は何度もありましたが、今一つ我が家としての決定打がなく未踏の地でした。今回は、新しく始めた仕事(まだ稼ぎになっていませんけど)疲れを癒す、ちょっとつまみ食い的な海外旅行に行きたい頃、を知ってか知らずか、6月の初めになんと夫はKorea旅行を計画していました。なんてタイムリー!近いから行ってみよう、Koreaは条件にぴったりの国。24年目のはじめまして、は我が家にはいいタイミングだったかもしれません。

4 旅の始まりの楽しみ方(R05年度バージョン)

割安な飛行機をチョイスするのも大切なこと。木曜日の夜羽田発、金浦空港までは1時間40分程度の飛行時間。ここで、夫の修業のご利益①ラウンジでの夕ご飯。機内食は紙袋に入ったサンドイッチ、これは近距離故いたしかたない…。でも!夫の取ったステータスのおかげで、3月まではJALのファーストクラスラウンジを利用することができるのです。今回は、ご利益②非常口前の座席を無料でget。機内環境はばっちり!心行くまでファーストクラスディナーを楽しむことができました。(機内食は前もってお断りしておきました)

飛行機に乗る前から旅の楽しさは始まります

こういう時に貧乏根性が出てしまう私たち。お酒好きな夫は、シャンパンやワインにウキウキ。日頃痩せなきゃ痩せなきゃと言っているくせに、一口大のメニューを片っ端から注文しまくる私。ちなみにタブレットを使った注文に慣れない機械音痴な私は、この寿司を知らずのうちに6つも注文してしまった前回の苦い経験から今回は慎重に操作しました。(もちろん頑張って食べましたけどね)3月までは、これが我が家の旅の始まりの楽しみ方。

5 いい出会いは…難しい?

離陸してからの楽しみは映画を見ること。今回もジェニファー・ロペスの「ショットガン ウエディング」を気持ちよく見ていたら、いきなり機長のアナウンス画面になり、そのまま着陸態勢。一番いいところでおしまい…。
それほどKoreaは日本から近い国なのだと改めて実感しました。今回は機内持ち込みの手荷物1つ、身軽な旅ですので、さっさと入国してホテルに行こうと足取りも軽やかでした。入国時スムーズに入国するためのQコードは登録していました。ところが、入国申告書をうっかり記入していなかったので差し戻され、一番最後尾に…。(確かにうっかりしてしまったけど、JALのCAさん、「申告書はお持ちですか?」って配りにきてくれたら嬉しかったなぁ)まず一つめのガクッ。とりあえずそんなに混んでいなかったので気を取り直して、いざタクシー乗り場へ。前情報で、Koreaの空港には、模範タクシーと普通のタクシーが並んで待っているということは知っていました。模範タクシー?何をもって模範的なのかよく分かりませんでしたが、どっちに乗るって聞かれたらそりゃぁ模範タクシーでしょうって言うことで、愛想のいい運転手さんに誘われ、黒塗りで黄色いランプのついた「模範タクシー」に乗り込みました。ホテル名をスマホで見せて、いざ出発。「コートヤード バイ マリオット、ナンカイモアンナイシタ」と運転手さんが何回も話しかけてきたので、その都度「そうなんですね。遠いんですか?」とにこやかに答える私に、夫が肘で小突いて「シィっ」と合図。???「スマホに行先登録しているから静かにしてって言ってるよ」???どうも、コートヤード バイ マリオット南大門と言っていたようで、南大門の韓国語がナンカイモアンナイシタに聞こえた私の返事がすごく迷惑だったようです。2回目のガックリ。順調に夜のソウルへ向かって走っているように感じました。大きな橋を右折、渡り切って信号待ちをしていた後にびっくりすることが?!なんといきなりUターンして今わたってきた橋を戻り始めたのです。道を間違えた?いやそんなはずはないでしょ。右折しかできない道だったから?いやいやその前にいくらでも左折できたでしょ。少々疑心暗鬼気味に「どういうこと?」と夫に言うと「さぁ?」と答えるなり、厳しい目線はスマホのナビへ。橋を渡りきると大きなビルが立ち並ぶ街へ。右折、また右折。しばらく行くと右折、そして警告音。なんて言っているのか分からない私たちにまたしても警告音。日本での経験では、案内と違う方に進むと行き方を訂正する時に流れる案内にも聞こえますが、知る由もありません(その国の言語を少しは勉強しておくことが大切だと痛感)。そろそろ右折攻撃にうんざりしてきた夫が少し怒った声で「まだですか?」と言うと、「はいはい、あと2分で着きますよ」そして次の右折のすぐ後に、「ここです」と到着。ものの20秒。真相は分かりませんが請求金額からしても、ずいぶん遠回りドライブをしてくださったようで…(話には少し聞いていましたが)実際に私たちのように言葉も分からず、しかも夜、カモがネギしょって出てきたようにしか見えなかったのでょうか…3回目のガクッ。あまりにも残念な出会いになってしまいました。知ってか知らずか、いや知るはずがないのですが、ホテルの部屋がアップグレードされていて、ほんの少し気持ちがほっこりした1日めはあっという間に終わってしまいました。

6 やっぱり、電車が一番

昨日の教訓から、ガイドブックで電車の乗り方をしっかり勉強。どこへ行くかも決めていない(行く国と航空券予約まではばっちりなのですが、細かいスケジュールにはこだわりがない夫、完全にお任せモードの私)こともあり、結局ガイドブックおすすめ?の北村韓屋村に行くことにしました。とりあえず切符を買うところに行って、券売機とにらめっこ。さすがお隣さん、日本語というボタンを準備してくれていまして、まず、ピコン。ここでやはり言葉の壁を痛感…。ハングル文字は当然ちんぷんかんぷん、カタカナで表記される駅名とハングル文字の駅名と漢字表記を一致させるのに非常に手擦りました。…と、日本の駅名表記が数字化されたことを思い出し、よく見返すと、ちゃんとこちらの国もそうなっていまして、もう一度ガイドブックで駅番号を確認して、無事購入することができました。Koreaの面白いところは、改札を出るとすぐ横に機械があって、切符を入れると500ウォン、保証金?みたいなものが返ってきます。改札を出ると日本語で、必ず「保証金をお受け取りください」と日本語のアナウンスが聞こえるのですが、「なんで日本人ってわかるのかな?」と二人でしばし考えました。購入時、日本語を選んだから切符にその情報が記録されてるのだろう、私たちの結論。(でも、最後の金浦空港では言われなかったなぁ、もう分かるでしょってことかな?)地下鉄3号線の安国(アングン)という駅で下車。明洞(ミョンドン)と比べると「昔らしい韓国の素敵」を観光客に伝えたいのだなぁと感じる雰囲気の街並みでした。

歴史を感じる街を訪れるのは旅の楽しみ

他にも、ちょっとかわいいアートチックなものも、時折歩きながら見つけることができました。センスの良さを感じます。

どちらもお店の前にさりげなく…

お隣の駅に移動して、景福宮(キョンボックン)を見学。すでに15,000歩も歩いていたので、取り合えずミュージアムの中のカフェで一息。ランチで頼んだジンジャーティの強烈なスパイシーさに惹かれた私は、ここでも注文しましたが、ちょっと甘みが強かった…。お店によって味が違うのは当たり前。女子高校生の集団がチマチョゴリを着て見学していましたが、これはどうもはやりのようで、よく見ると周り中結構な人数の観光客がチマチョゴリを着ていて、ここで私たちはようやくびっくりしました!(そういえば、京都とかで着物を着て観光する観光客と同じ)今回改めて気づきましたが、私は歴史的建造物の先っぽがつんと上を向いている屋根(正式な言い方がわかりません)、そしてそれを下から眺め、ていねいに一つ一つに施された美しいアートをうっとり眺めることが好きなのです。いろいろなところで撮った写真に必ずその手の写真がいくつかあります。

美しくてうっとりします…

7 焼き肉、食べに行こう

明洞に戻って、お目当ての焼き肉店・肉統領(ここだけは事前に夫が調べていた店)に直行。こちらの方々は本当に焼き肉と赤くて辛い食べ物が好きなんだなと感じたのは、飲食店のほぼほとんどが韓国料理店だったからです。星の数ほどある韓国料理店から、行きたかったお店にたどり着けたのは奇跡としか思えませんでした(夫曰く、なんとなくお店のロゴを覚えていたのが勝因だそうです)。

SNS界では有名なんだとか。

これもよくあるみたいですが、上手なハサミ使いで、いい頃合いになった厚切りの豚バラ肉を一口大に切ってくれて、これまたたくさんある薬味のつけ方を指差しで教えてくれる、親切な店員さんには感謝です。

付け合わせのサラダがめちゃくちゃおいしい

そういえば、ホテルの部屋から、一日中途切れない行列を見つけました。恐らくローカルフードの屋台。明日の朝一番に行ってみようと決めました。

一日中こんな感じの行列

…が、すっかり忘れて、ホテルの朝食がおいしくて食べ過ぎてしまい、これ以上無理…ということで近くまで行ってみるだけにしました。どうも揚げパンみたいで、食べている人の近くで覗いてみたら、春巻きの具のようなものが入っていてとてもおいしそうでした。動画を撮ったりしている人もたくさんいて、きっと知る人ぞ知る名店だったのだろうな。

食べてみたかったなぁ…

もう一つ食べたかった本場の冷麺。どこの店に行ったらいいのか、こちらなリサーチしていなかったので、ただただひたすら歩き回りました。我が家は、行列に並ぶのはNG、細い階段を昇っていく先にある雰囲気が分からないお店もNG(用心深い?)、やたら愛想よく呼び込まれるのもNG。ぴったりのお店を見つけるのが結構大変なのです。歩き疲れ、「そっちは何もないよ」と客引きと思われるおじさんにまで言われてしまった時、水冷麺という大きな文字、創業50年?と書かれた看板、呼び込みなし。「ここでいいか」と半ば投げやりな気分で選んだこのお店。

おいしくて写真を撮り忘れた冷麺のお店

水冷麺とビビンバ冷麺の二択。辛くない冷麺に辛みそを和えてつけ麺みたいに食べるタイプのビビンバ冷麺を注文しました。前菜には、長皿にどんとキムチと塊カクテキとはさみ。自分でチョキチョキと切って食べますが、思わず「おいしい!」と口にしてしまった本場の味。さすが本場のキムチは違うんだなぁと実感。その後やってきた冷麺にもハサミがついてきて、調子に乗ってチョキチョキ切ったのですが、最後あまりに短くなり過ぎた麺をお箸で食べるのは難しく、あきらめました…。とてもおなかがすいていたのと、歩き疲れていたので写真を撮るのをうっかり忘れた…。

8 旅の終わりは…

これも我が家らしいな、という旅の終わり方。その国らしい食事に満足するのが早く、「日本食が食べたい」「イタリアンが食べたい」と日常の舌に戻るのがだいたい最後の日の夜くらいへん。もうちょっと焼き肉も食べたいかな、とは思いましたが、やはりこうなりました。

ローカル生ビール最高!焼きあがるのに30分待ったpizza最高!


#わたしの旅行記に参加しようと意気込んで書いたのに、締め切りに間に合わず…。今回4度目のガックリ。せっかくなので投稿することにしました。こうして自分たちの旅を形の残すというのも楽しいものです。なかなか広がっていかないschschプロジェクトの一つに加えるのもいいかな、なんてふと思いました。

先日、前任校の方から久しぶりに電話がありました。現場は毎日対応に追われ、先生たちはへとへとになりながら、それでも子供たちのために心を働かせながら頑張っています。いろいろな形で先生たちを応援したいなぁとつくづく思いました。6月を乗り切ると、夏休みが見えてくる!頑張って。


#わたしの旅行記


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