【オーストリア旅行】3日目 よくできましたの日【ウィーン→ザルツブルク】
1日に1個は何かやらかしている。今日はロキソプロフェンを1度に2錠飲んでしまった。膝の痛み止めとして持ってきたのだけど、頭痛がしたのでプチプチと2錠出して飲んだ。ごくりと飲み込んだ瞬間に「あれ?1回何錠だっけ?」と思い出す。家を出てから気付く忘れ物と同じだ。急いで薬の袋の写真を見ると1回1錠と書かれてあり焦った。ちょっと待ってよ、これからザルツブルクに移動なんだけど。吐けばいいと思いトイレに行くけど、吐こうという時には吐けないものだ。
ネットで「ロキソプロフェン 2錠飲んでしまった」で検索すると、「絶対に1度2錠は飲まないでください」という文が出てくる出てくる。不安を煽るなよ……と思いながら指が震えてくる。海外で倒れるのはやばい。でも時既に遅し。また先のことを考えるから不安になるのであって、そうなったらそうなったその時考えればいい。なるようになれと投げた。
ザルツブルクに移動
そして今、無事にリンツ駅に停車して下書きをしているのだから大丈夫だったんだろう。
ウィーンに着陸する前、景色が旭川に似ていると思った。緑と茶がモザイクアートのようにびっしり敷き詰められている。RJX(レイルジェット・エクスプレス=オーストリア鉄道の長距離移動超特急列車)に乗ってウィーンを出るとまもなく田園風景が広がった。
オーストリアにいてなんとなく安心するのは、風景が日本に例えられるからというのもある。全く違う文化の国に旅することも良い経験になるけど、初めての海外一人旅に選んだ国としては大正解だった。
ザルツブルク駅に降り立った瞬間、思わず「来たよ、ザルツブルク」と声が出た。海外の国内移動も初めてなので、よくやったよ私という気持ちになる。上出来上出来。駅舎を出ると、こじんまりしているけど観光客で賑わっている感じが小樽駅に似ているなというのがザルツブルクの第一印象だった。
宿まで歩きながら、「でもザルツブルクは居心地良いかも」とウィーンにはない地方都市の良さが全面に出ている。過不足なくコンパクトにまとまっていて動きやすい。
泊まりたかったホテル
ザルツブルクでどこに泊まろうと探していた時、教会を改装したホテルがあるという記事を読んですぐに予約した。ぜひとも泊まってみたかったホテルがGästehaus Priesterseminar Saltzburg(読み方……ガストハウス プリエスターゼミナールかな)。部屋は必要最低限の調度品でテレビは無し。でもね、窓を開けると教会の鐘が鳴り響いてそれがまた素敵。
銀ぶらならぬザルぶらをして街散策。ザルツブルクは街がコンパクトにまとまっているので周りやすい。歩いていると人だかりがしていて皆が同じ方を向いて見上げているので何事?と思ったら、モーツァルトの生家だった。
私はクラシックが好きだけど、モーツァルトは聞かない。なんでか知らないけど聞かない。オーストリアではモーツァルトが超有名だけど、有名だから皆が好きだと思ったら大間違いよ♪
ザルツブルク大聖堂
ザルツブルクカードを購入したので入場料が割引になった。中に入ると明るくて雰囲気が柔らかい。ウィーンのシュテファン大聖堂より好きだ。シュテファン大聖堂は荘厳だけど暗くて重く感じる。ゆえにキリストかわいそう……と頭が垂れがちだけど、ザルツブルク大聖堂は明るくて柔和なので、キリスト良かったねという気持ちになる。北風と太陽じゃないけど、あたたかい方がオープンになる気がする。懺悔室があるのも納得。
ホーエンザルツブルク城
そのままの流れでケーブルカーでホーエンザルツブルク城に登ることにした。ザルツブルクカード利用ですぐに改札を通れるのが楽。
ザルツブルクの当主は、この城からザルツブルクの街を見ていたんだろうね。山の上に城を造ったのは正解だと思う。攻められにくくて攻めやすい。
のどかな時間
サウンドオブミュージックのロケ地「モーツァルトの小橋」を渡って対岸に行き、川沿いのベンチで一休みをする。ちょうど木陰になって気持ちいい。
多摩川の河川敷で寛ぐことも好きだけど、それとは違う心地良さ。ベンチに座って、今登ってきたホーエンザルツブルク城とザルツブルク大聖堂、今渡ってきたモーツァルトの小橋がまとまって視界に入る。
街を少し歩いただけだけど、全部のお店をゆっくり見たいと思うほど時間が足りないと思った。ウィーンでは感じなかったことだ。もし来週また来られるなら迷わずザルツブルクを選ぶ。ザルツブルクを拠点にしてオーストリアの地方都市を巡りたい。まだオーストリアにいるのに、もうオーストリアに行きたくなっている。