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『老人ホテル』今後ありそうな話と後味の悪さと

今日もAudible の記録。

介護保険を使うほどでもない年配者が長期的にホテルに滞在している。
その人たちを1階に集めて長期宿泊してもらっている。
それぞれが背景のあるひとたち。住む場がなくホテルに滞在するというのは、今後あり得る選択肢かもしれない。

一方そこで働く主人公は、大家族ファミリーとしてテレビの取材も受けていたような生い立ち。その場その場を生きており、計画的に生きるようなことはみたことがない人生。

老人ホテルの一室に住む老人と主人公の距離が縮まり、
主人公が「堅実な」生活に向かっていくように一緒に動いてもらい、
少しずつものごとはよくなっていくように思われた。

しかし、その老人も最期を迎え、結末も後味が悪い。

ただ、後味が悪いことは作品の質を落としていることではない。
私自身が、人はいい方向に変われるということを信じたいが、
そうならなかったという、期待と結果とのギャップなだけ。

生活習慣を身に着けられる家庭環境になかったという絶対的な不利益、
この場合、どこに分岐点・バッドエンド以外の道があったんだろう。
これが転生ものであれば、2度目の人生ではもっとうまい道を選べるはずなのに、ラノベじゃないからそうはいかない。



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