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画廊に行くようになって気がついたこと その52

 AI、デジタル技術というものを考えてきました。その特徴のひとつとして、ひとの個性や身体性、一回性というものが、キャンセル、塗り潰されていく要素があるというものがあります。

 その始原を遡ると、印刷技術につながっていきますし、版画のジャンルの発達とも関係がふかいです。

 印刷美術を大きくすすめたのは、エッチングなどの銅版画、そして、ミュシャ(ムハ)でも有名な、リトグラフです。

 知識、情報が印刷されて広く世に伝わったり、多くの人を動員する劇場の時代の要請でしょう。複製技術の時代ですが、AIも、グローバリゼーションの進展の世界で、ひとりひとりが単位となる時代の知識界・イデア界(あるとするなら)から人間界への翻訳なのかもしれません。

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