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わたしの好きについて


最近 好き についてよく考える。

好きってむずかしい。


人の好き嫌いは
割としっかりあって理由も分かるんだけど

わたしの好きなこと 好きなものって
大小様々あって多種多様で
考えれば考えるほど わからなくなってくる。

わたしというアイデンティティが
ぐらぐらしてくる


好きってアイデンティティだ

小学生のときから
わたしはイルカが好きだった

人懐っこい性格と愛嬌のある顔
ダイナミックなジャンプと優雅な泳ぎ


小学6年生のとき友達になった子も
イルカが好きだと言った

彼女は天真爛漫で
絵が上手でイルカの絵の描き方を教えてくれた
でもわたしは少し彼女が苦手だった


彼女は後に水族館で働くイルカの調教師になっていた。


この前親友の結婚式で久しぶりに彼女に会った。
もう水族館は辞めたそうで
いまはペットショップで働いていると言った。


なっちゃんがイルカが好きって言ったから
わたしも好きって言ったんだよね


そう言われたとき
口では えーそうなのーと笑ったけど
実はそんなに意外じゃなかった


あの頃 天真爛漫だった彼女は
小学生女子が敏感に察知するあの空気を読むのが苦手だった

無邪気でわからなかったんだと思う


好きを真似されることが
アイデンティティを奪っていることに


あの頃のわたしもはっきりと理解はできなかったけど
それを言われたとき あの嫌悪感の正体が掴めたと思った

彼女がほんとの気持ちでイルカが好きと言えば
嫌悪感は生まれなかったのか


それはいまとなってはもうわからない

それに彼女はわたしと違って
イルカの調教師になった

好き の与える影響がとんでもなく大きくて
考えると途方もなくて


だからわたしは 好きについて 今日も考えるんだと思う。

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